フレンチバスク”ビアリッツ”

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スペインとフランスの国境をまたいで広がる小さな国、”バスク”。
国境が存在する以前からバスクの人々は独自の言語と文化を持ち暮らしていた。

フランス南西部に位置するフランチバスク”ビアリッツ”は、大西洋岸に面した海岸線が美しい街だ。

18世紀、小さな漁師町だったビアリッツにナポレオン3世が別荘を建てたことから
ヨーロッパ中の貴族が集う社交の街と発展していく。






王家の人々や貴族が集うリゾート地

ナポレオン3世と后妃のロマンス
漁師町ビアリッツに、1855年にナポレオン3世がウジュニー后妃のために建てた離宮がきっかけで、
イギリスやスペインの王家の人々や貴族が集うリゾート地となった。
現在その建物は、イギリス王室も利用するというフランス屈指のホテル「オテル・デュ・パレ」
となっている。

また、1915年にはシャネルがこの地でブティックを開いたことでも知られる。
リゾート地にブティックを出店するという斬新なアイデアで、シャネルは革命から逃れるために
この地に避難していた貴族相手に動きやすい新しいスタイルのドレスを提供した。

中心街では19世紀末建築の優雅なヴィラの名残をみることができ、カジノやカフェ、マダム好みの
アイテムを取り揃えたブティックが立ち並んでいる。
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アールデコ様式の名残が街の随所にみられる。

まさにヨーロッパのリゾート

ビーチはムッシュー&マダムとサーファー達が入り交じる。
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夏の海辺は、どこまでも続くベージュの砂浜一面に赤や青や緑のストライプの色とりどりの
パラソルたちが広がり、まさにヨーロッパのリゾートという雰囲気に。年齢もライフスタイルも
異なる人々が同じように太陽を享受する姿が素敵だ。

ビアリッツの波は、まっすぐで美しくブレークも長い。そのため、世界中のサーファーの
憧れの地としても知られる。ボードを片手に海へと向かうサーファー達を年間を通して
みることができる。

活気溢れるマーケット

バスクの食は世界でも有名。バスクの人々は食に対してかなり真剣。
ビアリッツの中心街に位置する早朝から昼までオープンするマーケットは、オマール、ムール、カキなどの近隣でとれる魚介類やいちじく、アプリコットなどのフルーツや種類豊かなサラダ用の野菜、バスクケーキやデリカテッセンを手に入れるためにごった返す。

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リゾート気分を満喫できるレストランたち

港の中や海を一望できるなシチュエーションでリゾート気分を盛り上げてくれるレストランたち。
漁港に3軒ほどならぶレストランは昔の船の修理場を改装してできたそうだ。
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小さな港のレストランでは、手長エビ、蟹、いわしなど
新鮮な魚介類を味わえ連日賑わう。

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サンセットを眺めながらロゼとタパスをスタンディングで
楽しめるカジュアルなバー。
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このお店の看板ウェイトレス。オープン当時から変わらぬ
ディスコスタイル。

まるで絵本の世界のようなマウンテンサイドバスク

マウンテンサイドのバスクへ向かうと、緑が一気に濃くなる。
木々のなかにバスクの伝統的な白と赤の家々が点在する様子はまるで絵本の世界のようだ。

山側らしく、この辺りでは美味しいパテやチョリソー、手作りチーズなどを調達することができる。


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白と赤の伝統的なバスクの家。
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山のなかにある小さなチーズ工房
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バスクの伝統球技フロントンを行う場所。
どんなに小さな村にも中心地にはフロントンは必ずある。


Biarritz ビアリッツ

フランス南西部アキテーヌ地域圏
ピレネー=アトランティック県大西洋岸
行き方:
鉄道 パリのモンパルナス駅からTGVアトランティック線で約5時間30分
空路 パリからビアリッツ・アングレ・バイヨンヌ空港まで約1時間10分。
年間を通じてビアリッツは比較的温暖。
瀟洒な海辺の街は歩くだけで優雅な気持ちになれ、山側に行けば絵本の世界にいるような錯覚に陥る。
そして、バスクの食やアートイベントなどを楽しめるとっておきの場所だ。


Photo by: Pascal Fagola
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