Brisagram! 海辺の草こよみ vol.50

冬の日差しの愉しみ

季節の草に囲まれて草とともに暮らす草文化探求の矢谷左知子さんの湘南の自然の中での暮らしの一コマをお伝えします。
suisen

冬至も過ぎ、光が美しくなってきましたね。
空気は冷たいですが、
それゆえに、大気は透明度をぐんと増し、
つやつやでピカピカの日差しの季節到来です。

そう、冬至があけてしばらくは、
一年でも一番光がきれいな季節。

お日さまに正面きって、顔を向けれるありがたい時季、
やさしい光で顔もゆるみ、
ただ日差しを浴びているだけで幸せになれるシーズン・・

hanabira

あまりにもつやつやの光なので、
お日さまに全身を洗われる気がする、
この清浄感は特別です。

まるで光のシャワー、
光の温泉

身体じゅうの毛穴に光が入り込んでくれ、
細胞が甦る、そんな心地もします。

切り干し大根など、野菜もお日さまの力でうま味を凝縮、
カビなど生えないような殺菌力も持ち合わせて、
日差しのそうした作用は、まさに天からの授かりもの。

太平洋側のこの湘南の地域は、冬はお天気の日が多く、
たっぷりの日光で、ほんとうにありがたいことです。
感謝しつつ、この季節の恵みに、ただただ、浸り身をゆだねる、
冬ならではの愉しみです。

身体は地上でこの日差しを受け止めながら、
宇宙空間に思いを馳せ、
太陽が地球を照らしている図も同時に。

hikari
ガラスコップの液体に冬日があたるとこんなにきれいな紋様が出現。
天体のよう。他の季節では、こうならない、この季節のふしぎ。


日だまり大好きな猫も、
あちこちで、ごろーんごろーん。。
全身でお日さまを受け止め、楽しんでいます。
見てるだけでこちらもホコホコしてくるようです。

猫に日だまり、
日差しを愉しむ上級者。

hidamari

drkki

これから寒さは本番ですが、
その季節ならではの、美しさや愉しみを毎日の暮らしのなかで発見し、
存分に浸ることは、
この星に生まれたものとしての大きな歓びとも言えますね。

当たり前と思っている日常はひとつひとつが奇跡のようなことの連続だなあ、
としみじみしながら、2015年も暮れてゆきます。

冬至につづいて、
また新しい太陽をお迎えする、初日の出ももうすぐです。

どうぞ、佳いお年をお迎えくださいますよう。

すべての命あるものに、
この星に、
愛と光を

goron

文・写真 矢谷左知子
矢谷左知子 プロフィール

草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」草のワークショップ

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