2018年 THE BLANK(ザ・ブランク)最後の展示。矢尾板克則(やおいた かつのり) 氏「小屋展」

先代オーナー、伝説のアートディレクター渡邊かをる氏名の遺志を継ぎ、Wonderwall片山正通氏が復活させた鎌倉のシンボル的存在のバー”THE BANK”。その2Fで、THE BANKがキューレーションを行い、イべントを開催していく場が THE BLANK(ザ・ブランク)です。

2018年最後の展示は、新潟県長岡市にて作陶を行う矢尾板克則(やおいた かつのり) 氏の「小屋展」が開催されます。陶芸作家として、器や花器などはもちろん、近年では「小屋」や「note(ノート)」といった独創的な作品を生み出している矢尾板氏。今回は、その中から「小屋」にフォーカスを当て20点ほどが展示されます。

なぜ「小屋」を作り始めたのか、作家はこう語ります。 “13年くらい前の今頃の季節、グレーの雲が重くのしかかる越後平野の高速道路を走っていて、田んぼに立ち並ぶ無数の小屋の風景が目に飛び込んできました。その風景が気になって仕方なくなり下道でその場所を探し回りましたが、結局見つけることが出来ませんでした。その翌日から小屋を作り始めました。”

今回企画協力をされたうつわ祥見の祥見知生さんは、矢尾氏の作品についてコメントをしています。

“矢尾板さんが小屋を作り始めて 何度も小屋展をやっていただいた。 色化粧した陶板で作られる小屋は、 年を追うごとにポップな軽やかさをまとってきた。それらの作品は、観る者に郷愁を誘いながら、悲しさや切なさ、そして生きることの可笑しさを朗らかに遠くまで運ぶ。眺めながらお酒を飲むと心が軽くなる。矢尾板さん自身の優しさなのだろう、と思う。”

土の陶板で作る「小屋」は1つひとつ表情が異なります。是非、会場で実物をご覧ください。

陶芸作家 矢尾板克則「小屋展」
開催期間:12月8日(土)~12月22日(土) 土日祝:15時~25時 平日:17時~25時
定休日:月、火
会場:THE BLANK
住所:神奈川県鎌倉市由比が浜 3-1-1 THE BANK 2F
作家在廊日:12月8日(土)
※ 作品展示と共に、作家自身がデンマークの旅で見つけた風景のスライド上映を行います。
※ 作品は会場でお買い求めいただけます。
※ 1階のバーTHE BANKは、土日祝日にご利用の際はお1人様500円のチャージを頂戴しております。

プロフィール
[作家/矢尾板 克則]
新潟県長岡市にて作陶。詩情あふれる作風で色化粧の器やオブジェを作る。
既知の風景を感じさせる中間調の懐かしい色合いは独特の世界観を感じさせる。
1969年 新潟県生まれ。
1991年 武蔵野美術短期大学陶磁科卒業。山本幸一氏(熊本)に師事。
1995年 新潟県長岡市にて製作活動開始。
1998年 日本クラフト展優秀賞、1998 年日本クラフト展優秀賞、2000 年ビアマグランカイ佳作賞。個展 桃居(東京)、ギャラリー炎舎(新潟)、 FUURO(東京)、うつわ祥見(鎌倉)など多数。

[企画協力/うつわ祥見]
2002年鎌倉の高台に一軒家のプライベートギャラリーとしてスタートし、2009年鎌倉市御成町に onariNEAR、2017年小町に新空間をオープン。ふたつのギャラリーにて毎月、作家の個展を開催するとともに、全国各地にて食べる道具の美しさを伝えるテーマ性のある器の展覧会を開いている。ギャラリスト、文章家、編集者としても活躍するディレクター祥見知生氏は、うつわを伝える本の執筆、数々の展覧会のプロデュースも行っている。
うつわ祥見

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