森のような庭
窓の外にはこの家を守るような、森のような庭が広がります。夏になると、葉っぱが青々と繁り、物置小屋は見えなくなってしまうほど。
「造園家には任せず、3〜4年かけて自分たちでちょっとずつ手を入れてきました」
ご主人の恭平さんは子どもたちのために、ブランコなどの遊具まで設置。どこに何の木を植えるかも、ひとつずつ考えられています。きっとクリスマスツリーになるんだろうなあ、というもみの木も発見。
植物も家族の一部
庭の木と違和感がない感じで、部屋のなかにはシェフレラ、柏葉ゴムといった観葉植物も光を浴びています。玄関には百日紅の木が植えられていて、家の目印になっているかのよう。ここに生きるすべての植物も家族であるような、心地のよい気を醸しています。庭の向こうには川が流れ、鴨が泳ぐ光景はまるでヨーロッパの田舎に迷い込んだかのような気持ちもしてくるのです。
創りながら暮らす
恭平さんは言います。
「ここに住んでから、どっかに行きたいとか、旅に出たいという気持ちがなくなりました。まだまだ、やりたいことがあります。子どもが大きくなったら、離れでも建てようか、とか。家は僕にとって子どもの頃のプラモデルのようなもの。作りながら暮らす楽しさがありますね」
住みながら、そこに住む人の成長と心に沿って変わっていく家。その掌となる葉山の地のやさしさを感じずにいられません。