絵本の中に迷い込んだような、オーガニックなお花屋さん!

魔法の小さな空間"Little Lion Lily"

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鎌倉山の入口から坂を登ってちょっと行くと、右手にグリーンに彩られた可愛らしい小さな白いおうちがあることに気づく。真っ白い壁にアンティークの水色の扉が目を惹く洋館には、「リトルリオンリリイのお花やさん」の看板が。イングリッシュガーデンの雑誌にでも登場しそうな外観に、通る人々も思わず足をとめ玄関脇の花々に見とれている様子だ。

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気になって、半分開け放された扉を覗いてみると、その向うに広がるのはカラフルなお花にあふれた柔らかな空間。赤や黄色といったヴィヴィッドな壁を背景に、こんもりと飾れた花々とその合間を埋め尽くすように置かれた様々な雑貨たち。初めて訪れる人は、アリスのお茶会にでも紛れ込んでしまったような気持ちになるかもしれない。

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ここは、「オーガニック&ヒーリング ギフトショップ リトルリオンリリイのお花やさん」。オーガニックや無農薬のお花を中心に、雑貨やアクセサリー、そしてバッチフラワーレメディーも扱うお店だ。

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英国オックスフォードの森の中で出会ったようなこの小さな洋館の中には、花々やグリーンに加え、様々な雑貨類がいっぱい。絵本の中の主人公の玩具箱をひっくり返したようなお花やさん、というイメージ。オーガニックコットンのタオルや、プリントのインクにケミカルを使用していないナプキン。カラフルなパッケージのオーガニックティー。石鹸、アロマ、自然派化粧品類。手作りアクセサリーやリサイクルデザインの革製品など、基本的にオーガニックであったり環境に配慮している商品が並ぶ。

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香りがよいものや、優しいテクスチャーのもの、ユニークなパッケージデザインなど、見ているだけで楽しくなるようなものばかり。どれも、オーナーである飯田さんのおめがねに叶ったカワイイものたちだ。

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正直、オーガニックフラワーといわれてもあんまり馴染みがない印象を持つ人も多いと思うが、ようは栽培される際にケミカルな薬は使わずに育てられた花のこと。実際のところ、オーガニックの花造りをする業者さんはまだまだ非常に少なく、私たちが普段目にする花々のほとんどがオーガニックではない。お花づくりには想像しているよりもずっとたくさんの農薬が使われているのが現状で、時につくっている人々が薬で具合が悪くなってしまう、というようなこともあるのだと聞いて驚いた。

食べるものではないし、オーガニックとオーガニックでない花の違いを説明するのは難しいのだけれど、オーガニックの花のほうが花や葉っぱの色が鮮やかであったり、香りがしっかりしていたりという、その花が本来持つ力が強く出ているということはよくあるのだとか。

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「例えば、まったく同じ花でオーガニックとオーガニックでないものが一緒に並んでいた場合、こちらが何も説明しなくても、普段からお花に接していらっしゃるお客さんは不思議とオーガニックのお花の方を選んでいかれます。それは、やっぱり色がキレイだったり、瑞々しかったりするからで、なんとなく感覚でおわかりになるのだと思います。それに夏場だと、オーガニックの花のほうが持ちがグンとよいので買われたお客さんが驚きます」と、飯田さん。
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人にも環境にもやさしいオーガニックフラワーの存在をもっと多くの人に知ってもらいたい
なるほど、農薬&温室育ちの植物しか知らない私たちにとって、花が本来持つ力を目の当たりにすることは、新鮮で驚きに値する体験となるわけだ。植物本来が持つ力やエネルギーを、私たちの生活の中にも上手に取り入れることができたらこんなに嬉しいことはないし、植物は本来そういう役割であったのだと思う。

そんな飯田さんのお花や植物に対する気持ちは、こちらで開催されるアレンジメント教室にもよくでている。ここでのクラスは毎回テーマを決めて行うもので、そのテーマがユニークで面白い。たいてい毎年1月は「今年の抱負」に始まり、年末は「今年できなかったこと」なんだとか。バケーションの季節には「夏の思い出」とか「この夏行きたいところ」とか。他にも「最近観た映画」や「最近読んで印象に残ったおすすめ本」とか……etc。どれも、およそフラワーアレンジメントクラスのテーマとは思われないキーワードばかりで思わず笑ってしまった。

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限られたお花しかなくても、テーマに合った形で花々の表情を活かして素敵なデザインに仕上げるのがアレンジに必要なセンスだが、アレンジメントにはその人の性格はもちろん、その時の状態がよくでてしまうのだそう。アレンジセンスを磨くためには、常識や既成概念を取り払うことが大切で、そのイメージ力をアップさせるためにはより具体的なテーマを与えてレッスンするのが有効というわけだ。つまりは、バレンタインといっても常にバラの花が主役に来る必要はないということ。バラの花がなくても、バレンタインにぴったりな花束はいくらでも生け方次第で作れるし、それがフラワーアレンジメントの楽しいところ。

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この日、サロンでクリスマスリースつくりにいそしんでいた方は、スタート以来ずっと飯田さんのアレンジメントクラスにも参加している生徒さんのひとり。毎回色々なテーマがあってとっても面白いのだと話してくれた。アレンジメントクラスは、お茶と飯田さんのお母様手作りのスイーツ付きで、毎月一回開催。集まる仲間とのおしゃべりも大きな楽しみのひとつという生徒さんの笑顔に、雰囲気のよい和気あいあいとしたクラスが想像できた。

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色とりどりの花々に囲まれた小さな洋館は、訪れる人を優しい気持ちにしてくれる。お花やさんであり、サロンであり、ギフトショップである「リトルリオンリリイのお花やさん」は、誰にでも開かれたALICE IN WONDERLANDのお部屋。一度訪ねたら、必ずまた再訪したくなる、魔法の小さな空間だ。

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店名「リトルリオンリリイのお花やさん」のリトルリリイは小さなゆり。飯田さんのソウルフラワーでもあるのだそう。そして、リオンは愛猫の名前。お花が大好きで、家中をアレンジメントで飾ってしまうというキュートな猫さんだとか。看板猫としてショップに出ていることもあるので、取材に伺った際にはその姿を見ることができなかったけれど、運がよければ会えるかも! 冬場はちょっとお花の種類が少ないのがさみしいのだけど、2月中旬ともなれば春のお花で空間がいっぱいに埋め尽くされるそう。ちょくちょく覗いて、花の入れ替わりに季節を感じるという楽しみかたもおすすめだ。

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オーガニック&ヒーリング ギフトショップ リトルリオンリリイのお花やさん
鎌倉市鎌倉山3-17-27 ハウス&ガーデン1F
TEL:0467-84-7491
FAX:0467-84-7492
OPEN:11:00-19:00 火曜定休
Mail:info@littlelionlily.com
バッチフラワーレメディー個人コンサルテーションについてはお問い合わせください。
リトルリオンリリイのお花やさん


(取材・撮影 小林繭)

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