服飾作家×花の仕立て屋×建築家のアトリエショップ「atelier 3」

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どこかほっとする佇まいのJR大磯駅から徒歩10分。日本初の大磯海水浴場へと向かう道沿いに、古民家をリノベーションした「atelier 3」はあります。
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お店を運営するのは、「福月洋装店」服飾作家の佐藤桃子さん、花の仕立て屋「Yurari」の高橋 静恵さん、「Atelier sergé」住宅作家の大友綾子さん。年齢も職業もバラバラのちょっと不思議な組み合わせの3人組が、共同で運営しています。
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「福月洋装店」の佐藤桃子さんは、リネンやコットンなどできるだけ天然素材を使った、ワンピースやシャツなどを作る服飾作家。

毎月第3日曜日に大磯港で開かれている朝市の「大磯市」で多くの若手作家に出会って刺激を受け、「会社で働いている場合じゃない!」と、2016年に勤めていた横浜のアパレル会社を辞め、自身のブランドを立ち上げ、独立しました。

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桃子さんは、デザイン、パターン、縫製、販売のすべてを担当し、このアトリエで1点ずつ丁寧につくっています。

「着た時に気分が上がる、シルエットが綺麗な服をつくりたいな、と心がけています。使い捨てにならない、できるだけ長く大切に着てもらえるようにデザインを意識しています」

高橋さんは花の仕立屋さん「Yurari」を開いています。ただ、美しいだけではなく、暮らしに彩りを与えてくれる、あまり見たことがないような植物が多く並んでいます。

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なぜ “花の仕立て屋”なのか?高橋さんは、お客さんと会話して、その中からお客さんが求めている花を提案しているからです。

「暮らしの中で、お花ってなくてもいいんです。でも、あると嬉しいですよね。うちのお客さんで、ガバッとたくさん買う人はいないの。1本だけ買う人も多い。昔は、子どもが小さくて、ガラス瓶を置くと、こぼされちゃったけど、やっと花瓶をおけるようになったから、買いに来たの。そんなお話を聞くのもすごく楽しいですね」

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ふたりは、「大磯市」の作家が運営する「つきやまArts&Crafts」で出会い、2016年11月には、一緒に個展を合同で開きました。

さらに、翌年にはお互いにいつかお店が持ちたいね、と話をしていた頃、ちょうど知り合いから古民家の空き家情報がまわってきたのです。ところが、これがものすごいボロ屋。そこで、大丈夫だろうか、と相談したのが、建築作家の綾子さんでした。


「福月洋装店」と「Yurari」の下にも空間があり、そちらが、綾子さんの事務所「Atelier sergé」になる予定で、現在、リノベーション真っ只中。

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「最初、物件を見た時はボロボロで、うわーっと思ったんですけど、同時にポテンシャルを感じました。今は建てられない天井の高さなど、この時代特有の良さもあった。私もちょうど事務所を探していたので、仲間に入れて、とお願いして参加させてもらうことになりました」

綾子さんも、実は「つきやま」のメンバーのひとり。
大磯市には出店していないものの、インターンの募集を知り、地域とのつながりを持ちたいと、お手伝いするように。月に1度ほど、店番をしている時にふたりに声をかけられたのです。

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▲足場板を使った床。

リノベーションは、想像以上に大変で、できるだけ自分たちやワークショップでみなさんにたくさん手伝ってもらいながら、壁を壊したり、手で壁漆喰を塗ったり、かなりの男前なガテン系の仕事をこなしたそう。

「“使い捨てにならずに、長く大切にする”という桃ちゃんの想いを聞いて、床には足場板を使いました。これは、建築を建てる時に、まわりの足場に使うもので、素材選びからこだわりました」

ボロボロだったという面影は、すっかり姿をひそめ、地域にとけこむように、けれど、新しさも感じさせながら、佇んでいます。
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オープン時以外でも、アトリエでの作業中は、窓を開けて、話しかけてもらいやすいようにしているそう。これまでに建物を見たご夫婦で古民家物件を購入された方からリノベーションのお仕事につながったこともあると言います。

ここには、暮らし、そして、ものづくりを楽しむ人々が集まっていました。







次回のオープンは、5/18(金)〜22(火)
5/20(日)のみ「大磯市」会場の大磯港での出店となります。

atelier 3
神奈川県中郡大磯町大磯1637

福月洋装店  Yurari 
open.第3金土日/第4月火10:00〜16:00

Atelier sergé
※現在、夏頃のオープンを目指し、準備中。

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