自分と向き合う時間。 長谷川理恵さんに教わる「WabiYoga™」

モデル、タレントとして活躍しながら、4歳になる息子さんとママとしても忙しい日々を送る長谷川理恵さん。4年前に鎌倉に暮らしの拠点を移されてからのライフスタイルはBRISAでもご紹介しました。

かつてはマラソンに傾倒し、ストイックな練習を行い、数々のレースにも出場されていた理恵さんですが、ちょうどマラソン休止していた1年前、「WabiYoga™」に出合い、その精神的な奥深さに惹かれたと言います。

自分自身に向き合い、心と身体を解放する

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「WabiYoga™」と聞いて、皆さんはどんなヨガを想像しますか?

WabiYoga™とは、日本独自の美的意識に通じる言葉、”侘び寂び”の“侘び”を身体化させたもの。雑念を削ぎ落し、本来、人に備わっている感覚を取り戻すことで、自分自身と向き合い、心身ともにしなやかでぶれない“軸”をつくることを目的としています。

「鎌倉に住んでいますし、以前から茶道などの日本文化には興味があり、挑戦してみたいとは思っていましたが、なかなかそのチャンスがありませんでした。ある時、当時3歳だった息子に、子ども向けの茶の湯のお稽古があるから見学しませんか?というお誘いをいただいたんです。そのとき、はじめて宗徧流の家元夫人でいらっしゃる山田宗里さんにお会いしました。そこで宗里さんに、茶道とは別の枠組みで“WabiYoga™”というものを発案したのだけれど、理恵さんは動きがきれいで向いていますね、とお声がけいただいたのがそもそものきっかけです」(長谷川理恵さん/以下同)
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WabiYoga™を体験した理恵さんは、まずその響きの新鮮さに惹かれたそうです。その後お稽古をすすめるうちに、マラソンとは異なるアプローチで自分の心と身体に向き合えること、さらにそれが解放されていく感覚を実感し、WabiYoga™に大きな可能性を感じたそうです。

「子育てをしていると日々色々なことがありますし、時には忙しさも手伝ってイライラしてしまうこともありました。ところが、WabiYoga™のお稽古をはじめるようになってからは、不思議と気持ちの切り替えができるようになり、穏やかな状態でいられるようになったんです。

お座敷という非日常的な空間でお稽古することで、雑念が削ぎ落とされ、心と身体が解放されます。無駄な動きを削ぎ落とすことで考え方がシンプルになる。自然と一体化することも手伝って、本質的なことがクリアになってくるのです」
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体験するとすぐに、理恵さん持ち前のセンスの良さと真剣さが伝わったのか、宗里さんから講師としてやってみませんか?というオファーを受けたそうです。そして約半年間、マンツーマンでのお稽古の末、日本初のインストラクターとしての資格を取得。鎌倉を中心にレッスンをスタートしました。

「WabiYoga™のインストラクター第一号として認知していただきました。私としては、自分が(WabiYoga™を)やってみてとても心地良くて、マラソンで得られるものとはまた違って、自分と向き合えるようになったことが非常に大きかったんですね。ですから、どちらかと言えば、WabiYoga™をすごく広めたいという想いよりも、ひとりでも多くの人たちにそれを体験して欲しいという想いが強いかもしれません。

WabiYoga™を知り、体験することで、少しでも身体の調子が良くなったり、精神的な安らぎが得られたりしたら嬉しいですね」

緊張と解放の連続

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今回は特別に、鎌倉にある「Wabisuki Academy」にて開催されたWabiYoga™レッスンを見学させていただきました。
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お座敷という和の空間でエクササイズをするということで、最初は戸惑いがちだった参加者も、理恵さんのレクチャーがはじまると一気に身体がほぐれた様子。

WabiYoga™は基本的にペアで進められるため、互いにコミュニケーションを取りながらのワークも。
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「WabiYoga™で大切なことは、身体の軸をしっかりと意識することです。それには、自分のお腹の下辺りにある丹田というポイントをしっかりと意識します。WabiYoga™をすることで、内蔵が上に持ち上がる感覚も感じられることがあるそうです。

また、レッスン中は一切無駄のない動きをするため、心地よい緊張感が感じられます。後半になると少しほぐれてきて、最後に甘いお菓子とお抹茶をいただくことで一気に解放へと。緊張と解放の一連のつながりが、WabiYoga™の醍醐味だと思います」
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「WabiYoga™のお稽古を通して、私自身違う一面を発見できました。鎌倉の土地で、このお座敷に来られて、ひたすらお稽古をすることが自分を変えてくれましたし、和の世界というお茶の入り口の世界に触れることもできました。この年齢になってはじめたことがすごく良かったなと思いますね。若い頃だったらやっていなかったかもしれませんね(笑)」

「そのときにしかない身体や心の感じ方を味わってほしい」という理恵さん。
身体を動かすことが得意な人も苦手な人も、それぞれその都度の自分なりの開放感を味わうことが大事なのだそう。

「一日の終わり、眠る前のひとときに、先ほどレッスンでも取り入れた正座をして肩を回したりすることで、リラックスできたり気持ちの切り替えができるようになります」

WabiYoga™は、忙しい日々を過ごす現代人にとって、メンタルとフィジカル双方に響くもっとも必要なエクササイズであり、日本の持つ素晴らしい和文化をいま一度再認識するための新たなツールなのかもしれません。


撮影 / 齊藤有美  
取材・文 / 富岡麻美
コーディネート/ 森幸映
instagram.com @rie_hasegawa @rie_wabiyoga

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