植物のチカラを暮らしのなかに。「Aroma Space Nico」

人とペットのためのホリスティックケアスクールとして、自然や植物のチカラを取り入れたライフスタイルを提案する「Aroma Space Nico」。

茅ヶ崎にあるスクールではアロマテラピーやフラワーレメディ、クレイテラピーなど講座のほか、クレイやハーブを使ったセラピーも実施しています。

またこちらではアロマやハーブを使ったアイテムも販売。なかでも、秩父の野生種クロモジから水蒸気蒸留された天然成分100%のハーブウォーター「KUROMOJI」で、心地よい香りと使い心地の良さから、美容意識の高い人たちから愛されているアイテムです。

「Aroma Space Nico」代表の姫野純子さんに、お店のこと、製品のことについてお話を伺いました。

植物など自然のチカラを取り入れた暮らしは、湘南らしいライフスタイルのひとつです。姫野さんご自身も、アロマセラピーなど、数々の自然の持つチカラを用いたセラピーの資格を取得されています。

そんな姫野さんが「Aroma Space Nico」をはじめたのは2004年のこと。自分が学んだことを多くの人に伝えたいという想いからスタートしたそうです。

その後、アロマテラピーの有資格者を養成する講座だけでなく、ペットのための総合的なホリスティックケアを学ぶためのアニマルホリスティックセラピスト養成講座も立ち上げました。

そして2010年、抗菌アロマテラピー研究の第一人者であり薬学博士である（故）井上重治氏との出逢いからハーブウォーター「KUROMOJI（クロモジ）」が誕生しました。

「クロモジのハーブウォーターを商品化した2010年の1年ほど前、井上先生のご活動を知り、先生が開催されていた蒸留会を見学しに行ったのがそもそものきっかけです。そこではさまざまなハーブを使ってハーブウォーターが作られていました。なかでも秩父のクロモジを使ったハーブウォーターの香りとその効能に惹かれ、ぜひ製品化して多くの人に届けたいと思ったのです」

前述の井上氏の研究農園「井上ハーブ研究所」でゆっくり時間をかけて抽出され、つくられる精油とハーブウォーターには、日本人の多くが懐かしさを感じるような森林の香りがつまっています。

また癒しを与える芳香だけでなく、殺菌・抗菌作用なども期待できるため、クロモジは古くから民間療法としても使われていたそうです。

根皮を布袋に入れて入浴したり、樹皮の煎じ液を患部につけると、あせも、虫刺され、皮膚病が不思議と治ったり、精油をとったあとの芳香水（ハーブウォーター）を入浴時に入れると、風邪を引かず、水虫にもならないといわれてきました。また、生薬の鳥樟（ウショウ）として古くから薬用酒にも使用されています。
（Nicoショップ　HPより引用）

NICOハーブウォーター「KUROMOJI」は、赤ちゃんからお年寄り、あらゆる年代に使えるハーブウォーターです。使い方もさまざま。化粧水として使うだけでなく、フットケアや汗疹、花粉症対策など多岐に渡ります。男性にも好まれやすい香りなので、デオドラント剤として使うのもおすすめ。また、ペットのノミよけや虫除けとしても使うことができるのだそう。

「クロモジにはリラックス作用のあるリナロールという成分が入っているため、トリートメントする際の精油としても使われます。
鎮静効果や安眠効果も期待できるため、就寝前に使うことで、より快適な睡眠が得られと思います。また、リラックス効果も期待できますので、ぜひ子育て中のお母さんたちに使っていただきたいですね。お母さんが自然の香りによってリラックスすれば、お子さんもリラックスできるでしょう。そしてぜひ、お子さんのうちから香りに親しむ生活を送っていただけたら嬉しいですね」

「Aroma Space Nico」では、ハーブウォーターのほかにも、クロモジの精油、シアバタークリーム、10周年を迎えたオーガニックシャンプー（ペットも使える）などのアイテムも揃っており、さまざまなシーンで活用できそうです。

「私自身、アロマを取り入れてから生活自体が大きく変わりました。なかでもクロモジは格別で、クロモジの精油とハーブウォーターがあれば肌のケアから心のケアまでできるんです。

まだ一般的には知られていないクロモジだからこそ、多くの方にその素晴らしさをお伝えしたいと思っています」

柳田国男の『神樹篇』にも登場し、遥か昔よりさまざまな力をもつ樹木とされていたクロモジ。期待できる効果から、梅雨から夏にかけて必需品となりそうです。





取材・文 / 富岡麻美