Brisagram! 海辺の草こよみ vol.11
2014.02.23
雪と木々たち そして春
海を臨む森のなか、季節の草に囲まれて草とともに暮らす草文化探求の矢谷左知子さんの湘南の自然の中での
暮らしの一コマをお伝えします。
立春を過ぎてから寒い日が続き、2度の大雪がありましたが、
それはたくさんの気づきやギフトを授けてくれました。
2度目の雪では、うちの大きな山桜の木が、途中から折れて倒れてしまいました。
ツルに巻き付かれて弱ってはいたのですが、これから花を咲かせようとつぼみもつけていたのに、
かわいそうなことでした。
でもこんなことでもなければできない、桜の木の染めをしてみようと思っています。
雪に倒れた桜の命を次に継ぐ、
植物で染めるということは命の移しかえだと思っています。
天の采配に、ほんのすこしの自分の行為を加えて、これまで咲いてくれていた桜の命を次の形へとおくる、
今回の雪ではそんな機会も与えられました。
近所の森友だちが倒れた桜を丁寧に伐ってくれました。
いったい何処の山奥?という風景ですが、葉山界隈です。しかも海から歩いても十数分。
目の前が海の我が家なのですが、すぐ上は深い森に繋がっています。
雪のあと近所の森友だちと雪の裏山を探検してみましたが、この雪で倒れたたくさんの木を発見しました。
痛々しい姿でしたが、このようにして森は命の入れ替わりをしていくのでしょう。
マテバシイの大木が倒れていました。大きな動物のようでした。
倒れた木のなかに、鮮やかな黄色を断面に見せているものがありました。
初めてみましたが、もしかしたらこれも染まるかも知れません。
ノコギリで伐って持ち帰ってみました。
ドカ雪にすっかりと埋もれた庭の植物たちも、すこしずつ快復しています。
満開で綺麗なさかりだった庭一面の水仙、二度も雪に倒れて残念だったのですが、
一週間たってようやく起き上がってきてくれています。
頭でっかちで首の細い水仙がまた起き上がっていく姿はけなげで、こちらも力が入ります。
がんばって。
雪が降ったからこその、そうしたふだんあまり見ることのない、自然の源のエネルギーを
毎日庭でライブで見させてもらっています。
当たり前のように思っていますが、すごいことが日々目の前で起こっているのだなあと
あらためて感じるのです。
そして雪をどけてみると、中ではしっかり春の用意。
次への命は力強く生きています。
雪の中から掘り起こした庭の畑の野菜もおもいがけず充実していました。
三浦大根とカブを掘り上げました。
ほうれん草や人参はまだ埋まっています。
先日のセヴァン・スズキさんの三浦でのイベントでは、森のなかの、ご神木の楠の木の下で、
ステキなアートワークができました。
この日のために考え準備していたワークが雪のためにできなくなり、当日の朝、現地に行って
急きょ考えたものでしたが、この日の天候、まさに天の采配だからこそできた、
木と雪と人とのその瞬間のミラクルなコラボレーションとなりました。
そのご報告はまた来月にレポートしたいと思っています。
雪で折れた楠の木の枝と、そこについていた葉っぱで雪と楠とのコラボをしました
今回の雪では、滞ってしまったこと、淘汰されていったもの、
逆に雪が降ったからこそ見えたもの、与えられたこと
いろんなことが突如として繰り広げられました。
が、ともあれ!
地球は太陽をめぐり、太陽は銀河をめぐり、季節はめぐって、また春が来ます。
回り続ける星たちのおかげで私たちが生きているという、この奇跡のもとで、
まためぐり来る春を喜んで待ちましょう。
雪の一日、遊ばせてもらった大楠は、青々と、フレッシュな葉をたくさんつけていて、
清々しく新しいエネルギーを降り注いでくれていました。
写真 文 矢谷左知子
暮らしの一コマをお伝えします。
立春を過ぎてから寒い日が続き、2度の大雪がありましたが、
それはたくさんの気づきやギフトを授けてくれました。
2度目の雪では、うちの大きな山桜の木が、途中から折れて倒れてしまいました。
ツルに巻き付かれて弱ってはいたのですが、これから花を咲かせようとつぼみもつけていたのに、
かわいそうなことでした。
でもこんなことでもなければできない、桜の木の染めをしてみようと思っています。
雪に倒れた桜の命を次に継ぐ、
植物で染めるということは命の移しかえだと思っています。
天の采配に、ほんのすこしの自分の行為を加えて、これまで咲いてくれていた桜の命を次の形へとおくる、
今回の雪ではそんな機会も与えられました。
近所の森友だちが倒れた桜を丁寧に伐ってくれました。
いったい何処の山奥?という風景ですが、葉山界隈です。しかも海から歩いても十数分。
目の前が海の我が家なのですが、すぐ上は深い森に繋がっています。
雪のあと近所の森友だちと雪の裏山を探検してみましたが、この雪で倒れたたくさんの木を発見しました。
痛々しい姿でしたが、このようにして森は命の入れ替わりをしていくのでしょう。
マテバシイの大木が倒れていました。大きな動物のようでした。
倒れた木のなかに、鮮やかな黄色を断面に見せているものがありました。
初めてみましたが、もしかしたらこれも染まるかも知れません。
ノコギリで伐って持ち帰ってみました。
ドカ雪にすっかりと埋もれた庭の植物たちも、すこしずつ快復しています。
満開で綺麗なさかりだった庭一面の水仙、二度も雪に倒れて残念だったのですが、
一週間たってようやく起き上がってきてくれています。
頭でっかちで首の細い水仙がまた起き上がっていく姿はけなげで、こちらも力が入ります。
がんばって。
雪が降ったからこその、そうしたふだんあまり見ることのない、自然の源のエネルギーを
毎日庭でライブで見させてもらっています。
当たり前のように思っていますが、すごいことが日々目の前で起こっているのだなあと
あらためて感じるのです。
そして雪をどけてみると、中ではしっかり春の用意。
次への命は力強く生きています。
雪の中から掘り起こした庭の畑の野菜もおもいがけず充実していました。
三浦大根とカブを掘り上げました。
ほうれん草や人参はまだ埋まっています。
先日のセヴァン・スズキさんの三浦でのイベントでは、森のなかの、ご神木の楠の木の下で、
ステキなアートワークができました。
この日のために考え準備していたワークが雪のためにできなくなり、当日の朝、現地に行って
急きょ考えたものでしたが、この日の天候、まさに天の采配だからこそできた、
木と雪と人とのその瞬間のミラクルなコラボレーションとなりました。
そのご報告はまた来月にレポートしたいと思っています。
雪で折れた楠の木の枝と、そこについていた葉っぱで雪と楠とのコラボをしました
今回の雪では、滞ってしまったこと、淘汰されていったもの、
逆に雪が降ったからこそ見えたもの、与えられたこと
いろんなことが突如として繰り広げられました。
が、ともあれ!
地球は太陽をめぐり、太陽は銀河をめぐり、季節はめぐって、また春が来ます。
回り続ける星たちのおかげで私たちが生きているという、この奇跡のもとで、
まためぐり来る春を喜んで待ちましょう。
雪の一日、遊ばせてもらった大楠は、青々と、フレッシュな葉をたくさんつけていて、
清々しく新しいエネルギーを降り注いでくれていました。
写真 文 矢谷左知子
フキノトウ
うちの庭はラッキーなことにフキノトウの楽園
これからしばらく食卓はフキノトウづくしです。
なんといっても一番おいしいのは、やはり天ぷらでしょう。
フキ味噌もつくります。
これは生のフキノトウをきざみ、生の味噌を和える、それだけです。
それ以前はフキノトウをごま油で炒めて、味噌も入れて味醂で味つけて。。としていましたが、こちらのほうが、ほんとのフキノトウの味わいや効能を保って、しかも抜群においしいのです。お試しあれ。
矢谷左知子 プロフィール
草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」でワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。
ブログ
草舟 on Earth
草虫こよみ
草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」でワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。
ブログ
草舟 on Earth
草虫こよみ