Brisagram! 海辺の草こよみ vol.18

草講座「草文明のはじまり」

季節の草に囲まれて草とともに暮らす草文化探求の矢谷左知子さんの湘南の自然の中での暮らしの一コマをお伝えします。

チラシ表

今週から葉山芸術祭がはじまりました。
5月の連休から10日間、草講座を開催しています。
野草に関わり、草から糸をつくり、草で染め、草の布を織ってきました。
もう20年になります。
でも当時から、やっていることは染織の分野なのに、
仕事は、肩書きは、と問われて、染織家ではない、と思っていました。
でも、ではなに?と聞かれるときに、相応しい名称がなく、
長年、草文化探求、、という歯切れの悪い言い方で繋いできました。
探求家、でもなく、ただ探求中。。というところなので、肩書きなんて、わからない!
そう叫びたくなる年月を過ごしてまいりました。

したかったことは、草との交感。
そのひとつ、そしてかなりメインの部分に染織はあったのですが、
それはあくまでも繋がり方の手段の一つということでした。
他にも、草からのたくさんの授かりものを形にしていくことに興味があったのです。
それを言い表す概念が、この文明のなかに見当たらない。
でもなんとか言いたい。それで、草文化探求、だったのですが、
あるとき、これは草の翻訳なのでは、と言ってくれる人がいました。
そうか、草を次の形に表したいと思い、始めたその行為は翻訳と言えるものなのかもしれない、
と、最近は時々、「草の翻訳」という表現を使ったりしています。
まあ、ますますワケがわからない職業ではありますね。
たぶん、仕事ではないのですね。

「草文明」やら「草文化」とは私の造語です。
人の営みが突出してしまったいまの地球において、
ヒトが自然界を慈しみ、その一部として、今後、どのように還ってゆくのか、
どのような調和の道を歩むのか、とても大事な岐路にいます。
そしてそれを進んでいく選択をすることで、次の文明が開けていくのではないでしょうか。
それを勝手に草文明と名付けてみました。


さて、今回の連続草講座では、これまでしてきた草仕事を一堂に会しています。
他にもまだ草仕事はあるのですが、2014葉山芸術祭での講座は以下になります。

チラシ裏

どれも身の周りの大切な草たちに参加してもらいます。
雑草と言われている彼らの役割の見事さに触れ、
人や昆虫、他の生き物のために役目を果たしてくれている草たちとの交感、
これからの人と植物とのリレーションシップを感じていただけたらと思います。

草講座は
「草と治癒」 野ヨモギからモグサをつくり自分のお灸をする
「草と色」  野生の草の採取から染めまで
「草と幾何」 フィンランドの民芸、麦藁ヒンメリつくり
「フォレスト・ウォーク」 森の探索と野草クッキング
「草と紐」  大麻の精麻からの糸つくり 野生の苧麻からの糸つくり
「草と糸」  野生の苧麻の採取と糸つくり
「草と織」  木と繋がって原始機織り

最終講座「自然の産物と手工芸・草暦のはなし」

・・・・・

となります。
ご興味のある方はブログもしくは芸術祭のサイトをご覧下さい。

さあ、
これから草の季節、
草たちの精気をいっぱいに浴びての草しごと本番、
身体が喜びはじめるのを感じます。

デッキ

あたらしくバンブーデッキを制作中。
新生、草舟の庭で草講座です。

文・写真 矢谷左知子

2014葉山芸術祭

ポスター

今年もこの季節がやってきました。
鎌倉から逗子、葉山、横須賀の葉山寄りのエリアを有機的に繋ぐ、
アート&ミュージック・フェスティバル。
今年も盛りだくさんです。

葉山芸術祭のサイトはこちら

矢谷左知子 プロフィール

草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」でワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。

ブログ
草舟 on Earth
草虫こよみ
Follow me!