Brisagram! 海辺の草こよみ vol.25

梅雨の庭のなりもの

季節の草に囲まれて草とともに暮らす草文化探求の矢谷左知子さんの湘南の自然の中での暮らしの一コマをお伝えします。
デッキ

梅雨のただなかです。
シトシト雨が植物たちの勢いを、ぐんぐん後押しして、
庭はまたたく間に草天国となっていきますね。
デッキの上にも雨よけのテントを張ることもあります。

6月から庭の様相は、それ以前と一転、
春先からすこしずつ咲きながら調和をとっていた植物たちは
突如のスピードで、すごい勢いで咲き誇っていきます。

6月は初旬と下旬ではもう別の季節。

最初のころに採れていた桑の実や豆たちもこのごろはすっかり姿を消して、
いよいよ夏の草や野菜たちです。

初旬には、まだ庭はコントロールも利き、そこはかとなく統制のとれたものでしたが、
いまや、もう植物のほうが人を上回り、ちょっとの不在でも、
家はあれよあれよと言う間に、草たちに飲み込まれていきます。
そこがおもしろいのですが。

とはいえ、やはり大変です。
このところは庭中に細い竹がニョキニョキと顔を出し、
一日に何本、何十本も伐ったりしています。

きゅうり

キュウリが元気です。
どんどんと実になっていきます。
私の庭の畑は無農薬はもちろんのことですが、無肥料でもあります。
雑草を土に返すだけ、肥料はやらないのですが、今年はニンジンも立派に育ち、
きゅうりも次々と実を結んでいくので、ありがたいです。
もっとも、カボチャやナスなど、肥料が好きなものはやはりむずかしいですね。

お花も気がついたら、元気のよいカラーのものたちが台頭してきました。

花

猫畑

ねこの額の畑ですが、
毎日なにかしらのなりものをいただいて、
ありがたく、質素に食卓をかざります。

夏はもうすぐですね。

ブルー花

写真・文 矢谷左知子
矢谷左知子 プロフィール

草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」でワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。

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