Brisagram! 海辺の草こよみ vol.33

夕焼けコレクション

富士焼け

10月はあまりにも夕焼けのきれいな日が多かったですね。
今日で世界が終ってしまうのではないかしらと思うくらいの日が続きました。

ちょうど対岸に富士の峰を望むことの出来るこのあたりは、
家に居ながらにして毎日絶景を仰ぐほんとうにありがたい処です。

といっても私はいつもカメラ不携帯、携帯電話も不携帯、
おまけにどちらも性能のよくない古いものなので、記録があまりなく、
あっても不鮮明なものばかり。

それでもその時刻に家にいると、外が赤くなりはじめて、庭に出るとこの景色。
あわててカメラをとりに家にはいります。
もたもたしてる間にその一瞬をのがしたり、
ロクな写真がなく恐縮ですが、今回はこの3週間くらいに撮った夕焼けシリーズです。
たぶん、みなさんも同じ夕日をもっとステキに撮っておられるのではないでしょうか。

光道

同じようでいて、毎日違う夕日。

なにか舞い上がるような、心掻き立てられる夕焼けもあれば、
静かに滲みいる、穏やかでピースフルな夕焼けの日もあります。

日が沈むまで、それを見つめ、
沈んでいく日に感謝し、手を合わせ拝むことを、ごく自然にしてしまう、この国の私たち・・

昔の人はこの向こうに極楽浄土があると思ったりしたわけですが、
この光はまさに浄土の光のよう。
でもこの世のわたしたちに今この瞬間、降り注いでくれているのです。

光道2

最近はで庭から海を撮ると、その手前に女郎蜘蛛たちが写るようになりました。
いっしょに夕日を拝みます。

雲焼け
葉っぱ焼け

ふと当たり前のように思ってしまう毎日は、なんと奇跡に満ちた宇宙の運行でしょう。

こちら側から見ている太陽は、宇宙で輝いていて、
あちらから見たら、地球がその周りを高速回転をしている、
そういう図が、同時に思い浮かびます。

それこそ、明日世界が終ってもいいか、と思えるほど、この光に包まれると
さまざまな境界がはずれていくような感覚を覚えます。

虫の音もだいぶ静かになった晩秋の夕方、
心もしだいに落ちついていきます。

そんなひとときが沁みる季節になりましたね。

とばり

文・写真 矢谷左知子

【草文明の靴の日】てのひらワークス・TABI食堂 @ 草舟

くつ

11月8日から12日
草舟で友人のてのひらワークス小林智行さんの白鞣革の靴の展示販売とWSがあります。
それにあわせて、共通の友人である、ささたくやさんのTABI食堂(RAWの軽食とデザート)とライブ。
そして私、矢谷左知子の野生の草の布の展示もすこし。
友人3人のコラボレーションです。
詳しくはこちらをご覧下さい。
(上記画像の11/12(tue.)は(wed.)の間違いです)
矢谷左知子 プロフィール

草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」で草のワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。

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