Brisagram! 海辺の草こよみ vol.40
2015.03.30
草ごはん
時々草弁当をつくります。
野草や野菜が主役で、お出汁も含めて動物性のものは使わない、ヴィーガン(完全菜食)のお弁当です。
季節はまさに草の時季。
みんな久々に地上に出てきた、まだ赤ちゃん。
一年でいちばん輝いていて、
なにを摘んでも、ひとつひとつから弾むような力をいただきます。
草を摘んで、それをどういう料理にしようか、と考えるのは愉しいし
かたちに仕上げて、それぞれが引き立つように盛りつける時が、もっともワクワクするとき。
料理人ではない私には、料理も草あそびの続きのようで、盛りつけが自然になにげなく決まったときは、
絵が仕上がった時のような気分です。
ふだんから菜食の私は、ご飯と野菜のおかずだけがほんとうに美味しく、それで充分なのですが、
そうでない人にも満足していただけるように、お客さまにお出しするときにはボリュームを考えます。
先日は久しぶりに逗子のCINEMA AMIGOでランチ当番でした。
実はオープン当初からのランチスタッフの私ですが、この何年かは、イベントのときだけの関わりです。
ちょうど三浦大根の時季でしたので、久しぶりに大根のカツを作りました。
これも野菜だけで大満足してもらえるように考えたもので、下茹で、下味を一日かけてよく沁ませてから揚げます。
中はトロっとジューシー、衣はカリっと。
普段肉食の男子にも大好評。
三浦大根だからできる技です。
この時季には三浦半島に住んでいてほんとにヨカッターって思います。
三浦大根、バンザイ。
三浦大根カツ定食 @ CINEMA AMIGO
出始めのヨモギの胡麻豆腐や野菜寿司 + 大根カツ
ツユクサのサブジも絶品です。
草まみれの春、
草たちはあっという間に大人になって、駆け抜けていきます。
今だけ、このときだけの味わい。
旬とは、はかなく、そしてインパクトの強い発光現象のようです。
一瞬の旬をあじわいましょう。
文・写真 矢谷左知子
矢谷左知子 プロフィール
草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」で草のワークショップ
*ただいま「草講座」実施中
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。
ブログ
草舟 on Earth
草虫こよみ
草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」で草のワークショップ
*ただいま「草講座」実施中
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。
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