Brisagram! 海辺の草こよみ vol.41

草仕事 草ホウキ

季節の草に囲まれて草とともに暮らす草文化探求の矢谷左知子さんの湘南の自然の中での暮らしの一コマをお伝えします。
葉

それにしても雨つづきの春ですね。
雨水はいつも溜めていて、染色用にしたり、鉢植えの水やりにしていますがこのところはもう満杯状態です。
この雨で、満開のピークだったものは散っていき、これからの芽はぐんぐんと伸び盛り、
植物たちはダイナミックに入れ替わっていくのですね。

そしていよいよ草たちの季節到来!
私の草仕事もシーズンを迎えます。
これからの折々にそんな草仕事を少し紹介させていただこうと思います。

今日は草ホウキのこと・

冬の間に収穫した山茅を織ってランプを作っていたことがありました。
ランプ用にたくさん採りためた茅の残りで、ホウキをつくってみたら、あらステキ。
思いの外、掃き心地のよい、小さなホウキの出来上がり。
穂先の不ぞろいなのが、かえって、ゴミを掻き出すのに役立ちます。
なにより、在るもので、自分で作れる、ということがうれしい。

箒大

ホウキ小

身の周りの植物たちを次の形にしていく作業の、なんと清々すること。。

もともと草から糸をつくり、布を織る作家活動をしていましたが、
今は織りだけでなく、草そのものを、次の形にしていく、
その愉しみを存分に味わっています。

すぐそばの野生の草たちに出逢い、それから何を作らせてもらえるだろう、
草たちは、私になにを伝えているだろう、
と対話をしていくなかから出来上がっていく形。
草たちはいま、ほんとうにたくさんのことを伝えてくれています。

今はそれを皆さんと分かち合う、
そんな時間を大事に思っています。

草から
糸をつくり、
織り、
染め、
道具をつくり、
食し、
身を癒す・・

草の声を聴く
繋がる
からになる
境界を溶く

時折、さまざまな草講座をやっています。

ご興味のある方は
草舟 on Earthのサイトをご覧になってみてください。
草ホウキつくり、次は5月6日です。

これからの草舟は花盛り。草盛りになります。
草たちはほんとうに美しい。
海辺の草の国へようこそ

ポスト

庭ねこ

文・写真 矢谷左知子

矢谷左知子 プロフィール

草文化探求 / 草の翻訳
身の周りの野生の草を主題に、草から繊維をとり糸にして布を織る「草の布」の制作を長年。近年は草をテーマに、染織はもとより食や癒、道具、暦などさまざまな草文化の探求とワークショップ、ナチュラルなグラフィックデザインの仕事などしています。
海辺の山の中の一軒家に住んで、人よりも草や小動物や星のほうが近い暮らし。海で泳ぐのが大好き。山をうろつくのも大好き、
いい年をしてスラックライン(ツナ渡り)も得意です。
時おり自宅「草舟 on Earth」で草のワークショップ
時々、逗子CINEMA AMIGOで「草ランチ」を出しています。

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