光則寺の花祭り

花祭りは、4月8日にお釈迦様の生誕を祝う行事です。夕暮れ時を知らせる鳥たちの鳴き声が心地良く響く光則寺の境内で、鎌倉らしいワンシーンに出会いました。

長谷寺の一筋奥に位置する清閑な空気が流れる光則寺は、鎌倉有数の花の名所とも呼ばれ、四季折々の草花が中楽しむことができます。毎年4月8日に行われているお釈迦様の生誕を祝う花祭りでは、花御堂の中に安置されたお釈迦様の像に甘茶をかけます。仏教徒が多い日本ではありますが、あまり知られていないこの行事。歴史と文化の豊かさを身近に感じることができるのも、鎌倉暮らしの醍醐味ですね。

ぷつぷつっと可愛らしく控えめに咲いていた赤い花はなんと紅葉のお花。秋に脚光を浴びる紅葉とは全く違った新鮮な姿でした。これからの季節はカイドウ、藤、蓮などの花々が境内を美しく彩ります。行事時に限らず、自然との調和と静けさ感じたいときに訪れたい、そんな素敵なお寺です。


text & photo / Keito Hirakawa