湘南PEOPLE VOL.14 鶴田真由さん
2013.03.30
巻き起こすだけでなく、鎌倉からアートを発信していきたい。
「鎌倉に生まれ育ったことをずっと大切にしたい」。女優・鶴田真由さんは、お会いするたびにその心を感じさせてくださる人。そうしてその心が、またひとつの新たな舞台を生み出そうとしています。5月18、19日、北鎌倉・浄智寺 書院で催される二人芝居『花音 Canon』は、鎌倉を拠点に活動するクリエイティブチーム/NPO ルートカルチャーとのタッグ。このお芝居がどんなふうに花開いていくのか、BRISA のために語っていただきました。
― やはり鎌倉出身の役者、井上幸太郎さんとの二人舞台なのですね。
鶴田 はい。今回、演出と脚本を担当してくださっている、ポかりン記憶舎主宰の明神慈さんのお芝居に、以前、幸太郎さんが出演されたとき、見に行ったことがあったんですね。その後、明神さんに東京でばったりお会いする機会があったんです。それが去年の春頃のことでしょうか。それでお食事をする機会があり「何か一緒にやれたらいいですね」という話になりまして。
7月に初めて明神さんを鎌倉にお招きして、散策がてら、いろいろと構想を話し合ったんです。幸太郎さんを入れて、何かしたいね、と。
鶴田 はい。今回、演出と脚本を担当してくださっている、ポかりン記憶舎主宰の明神慈さんのお芝居に、以前、幸太郎さんが出演されたとき、見に行ったことがあったんですね。その後、明神さんに東京でばったりお会いする機会があったんです。それが去年の春頃のことでしょうか。それでお食事をする機会があり「何か一緒にやれたらいいですね」という話になりまして。
7月に初めて明神さんを鎌倉にお招きして、散策がてら、いろいろと構想を話し合ったんです。幸太郎さんを入れて、何かしたいね、と。
― じゃあ打ち合わせは鎌倉から始まったんですね。
鶴田 これは鎌倉時間でゆったり作ろうと。お寺とかでやるのもいいな、とか、鎌倉に住んでいる文豪の恋文を朗読しようかとか、最初はそんな感じで。それでだんだん「書き下ろしの芝居もありかな」なんてことになりました。
― 浄智寺でやるというのは、鶴田さんのアイデアですか?
鶴田 いいえ。明確にこのお寺で、ということではなかったんです。ただ好きな場所を歩いていたら、浄智寺の朝比奈住職にばったりお会いしたんです。実は初めてゆっくり伺ったのですが、門に向かうまでの道が本当に鎌倉のいにしえの匂いのするよい処で。「本堂でやってもらってもいいですよ」と言っていただいたのですが、書院を拝見したら、なんとも楚々として美しい建物で。「ああ、ここでやりたい」とすぐに決めました。
鶴田 これは鎌倉時間でゆったり作ろうと。お寺とかでやるのもいいな、とか、鎌倉に住んでいる文豪の恋文を朗読しようかとか、最初はそんな感じで。それでだんだん「書き下ろしの芝居もありかな」なんてことになりました。
― 浄智寺でやるというのは、鶴田さんのアイデアですか?
鶴田 いいえ。明確にこのお寺で、ということではなかったんです。ただ好きな場所を歩いていたら、浄智寺の朝比奈住職にばったりお会いしたんです。実は初めてゆっくり伺ったのですが、門に向かうまでの道が本当に鎌倉のいにしえの匂いのするよい処で。「本堂でやってもらってもいいですよ」と言っていただいたのですが、書院を拝見したら、なんとも楚々として美しい建物で。「ああ、ここでやりたい」とすぐに決めました。
― お稽古は順調に?
鶴田 月に1回みんなでやってきていて、3月ぐらいから10日に1度くらい、最後は一週間前にぐっと詰めて作り上げる感じになるのではないかと思います。ご存知の通り、みんな鎌倉時間で仕事しているので、ゆるい感じですが(笑)、最後は帳尻が合うんですよ。
鶴田 月に1回みんなでやってきていて、3月ぐらいから10日に1度くらい、最後は一週間前にぐっと詰めて作り上げる感じになるのではないかと思います。ご存知の通り、みんな鎌倉時間で仕事しているので、ゆるい感じですが(笑)、最後は帳尻が合うんですよ。
― 鶴田さんが鎌倉にこだわられるのは生まれ育った場所だからですか。
鶴田 そうですね。ルートカルチャーも地元のグループですし。自分たちが生まれ育った土地から何かを巻き起こしたい。発信して、これを日本のあちこちにまで飛び火させたい、という思いがあるんです。そうしてまた地域どうしがつながっていくって面白いでしょう。
― 素敵なことだと思います。単に地域と地域が形式でつながるのではなく、そこに住む人と人がつながって、その結果として、地域どうしもつながっていくというのは生き生きした本当のつながりだという感じがしますね。今回は、クラウドファンドという面白い試みもあると聴いています。
鶴田 インターネットのキャンプファイヤーというサイトで、個人的なスポンサードを募ろうとしているんです。1口500円から支援していただけます。この活動に参加してもらう、という感じですね。楽しいことをみんなでつくっていく。文化祭じゃないけど、そういうふうに参加してもらうことで、地元に対しても作品に対してもより愛おしい気持ちになれるんじゃないかと思います。私たちもスタッフも本当に「作りたい」という純粋な思いだけでやっているので。でもそれってもの作りの原点だとも思う。ぜひ、地元の皆さんの参加をお願いしたいと思っています。CAMPFIREのサイトへ→ 春の鎌倉 浄智寺で上演 静かなる二人芝居「花音:Canon」鶴田真由・井上幸太郎出演
鶴田 そうですね。ルートカルチャーも地元のグループですし。自分たちが生まれ育った土地から何かを巻き起こしたい。発信して、これを日本のあちこちにまで飛び火させたい、という思いがあるんです。そうしてまた地域どうしがつながっていくって面白いでしょう。
― 素敵なことだと思います。単に地域と地域が形式でつながるのではなく、そこに住む人と人がつながって、その結果として、地域どうしもつながっていくというのは生き生きした本当のつながりだという感じがしますね。今回は、クラウドファンドという面白い試みもあると聴いています。
鶴田 インターネットのキャンプファイヤーというサイトで、個人的なスポンサードを募ろうとしているんです。1口500円から支援していただけます。この活動に参加してもらう、という感じですね。楽しいことをみんなでつくっていく。文化祭じゃないけど、そういうふうに参加してもらうことで、地元に対しても作品に対してもより愛おしい気持ちになれるんじゃないかと思います。私たちもスタッフも本当に「作りたい」という純粋な思いだけでやっているので。でもそれってもの作りの原点だとも思う。ぜひ、地元の皆さんの参加をお願いしたいと思っています。CAMPFIREのサイトへ→ 春の鎌倉 浄智寺で上演 静かなる二人芝居「花音:Canon」鶴田真由・井上幸太郎出演
― 新しい試みですね。舞台の内容はどんなものになるのでしょうか。
鶴田 男女の会話にショートストーリーが入ったり、輪廻のようにも見えるし、そうじゃないものにも見える。会話が螺旋状になって上っていくようなイメージです。50席しかありませんし、見ている皆さんも一緒に舞台を味わってもらうような雰囲気になるのかな。この空間ならでは空気感を一緒に味わっていただけたらと思っています。
鶴田 男女の会話にショートストーリーが入ったり、輪廻のようにも見えるし、そうじゃないものにも見える。会話が螺旋状になって上っていくようなイメージです。50席しかありませんし、見ている皆さんも一緒に舞台を味わってもらうような雰囲気になるのかな。この空間ならでは空気感を一緒に味わっていただけたらと思っています。
鶴田真由プロフィール
映画、テレビドラマ、舞台、CMなどの活動のほか、自然体で飾らない姿と独自の視点からのコメントが支持を得て、旅番組、ドキュメンタリー番組への出演も多い。96年には日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。BS時代劇「酔いどれ小籐次」(6月14日より BSプレミアム)、映画「めめめのくらげ」(4月26日より)、「さよなら渓谷」(6月22日より)、「ほとりの朔子」(今春公開予定)、舞台「花音」(5月18日・19日鎌倉浄智寺)に出演。
http://tsurutamayu.com/
http://tsurutamayu.com/
ルートカルチャー meets 鶴田真由 「花音: Canon」公演予定
日程:2013年5月18日(土)・19日(日)
会場:北鎌倉・浄智寺 書院(鎌倉市山ノ内1402 北鎌倉駅徒歩10分)
[キャスト・スタッフ]
作・演出 明神慈
ドラマトゥルク 山岸清之進
出演 鶴田真由 井上幸太郎
音楽 瀬藤康嗣
照明 仲西祐介
衣装 大西裕也
宣伝美術 近藤正哉
制作 襟川文惠、墨屋宏明、山本かおり+ROOT CULTURE
主催 ROOT CULTURE
特別協力 浄智寺
●チケット予約 4月10日より
http://www.rootculture.jp
会場:北鎌倉・浄智寺 書院(鎌倉市山ノ内1402 北鎌倉駅徒歩10分)
[キャスト・スタッフ]
作・演出 明神慈
ドラマトゥルク 山岸清之進
出演 鶴田真由 井上幸太郎
音楽 瀬藤康嗣
照明 仲西祐介
衣装 大西裕也
宣伝美術 近藤正哉
制作 襟川文惠、墨屋宏明、山本かおり+ROOT CULTURE
主催 ROOT CULTURE
特別協力 浄智寺
●チケット予約 4月10日より
http://www.rootculture.jp
(撮影/志津野雷 取材・文/ 森 綾)