湘南PEOPLE Vol.31 市川麻衣子さん
2017.12.11
仕事も遊びも軽やかに
ファッションデザイナー/ディレクターとして活躍する市川麻衣子さん。プライベートでは5歳のお子さんの母であり、海を愛するサーファーでもあります。旦那さまとお子さんと鎌倉に暮らしながら、今年の春に誕生したブランド『aise(アイセ)』のディレクターとして、さらには『beyge SHONAN BEACHYOGA WEEK』の総合プロデューサーとして、忙しい毎日を過ごしています。
仕事も遊びも軽やかにこなす市川さんに、仕事のこと、ライフスタイルについてお聞きしました。
ビーチライフとアーバンライフをつなぐ洋服を
「自分の生き方こそがブランド」これは、市川さんの手がける『aise』のコンセプト。ブランド名の『aise』とは、フランス語をベースにした造語で“気軽な”という意味あいがあるそう。市川さんにとって、海で過ごす時間も都会での時間もかけがえのない大切な時。そのどちらのシチュエーションにもフィットするような洋服があれば良い。そんな想いから、このブランドはスタートしたと言います。
「夫も私もサーファーなので、毎週のように海へ行きます。そんななかで、例えば、海へ行くならこんな格好とか、海辺のファッションには決ったイメージがあることがずっと気になっていたんです。なぜ、もっとオンとオフの楽しさを同じ温度感、テンションでつなげられるような洋服がないのか、と。私はハイブランドも好きですし、海で着るリラックスウエアも好き。ならばそこをつなげられる洋服が作りたい、それが『aise』で実現したかったことです」。
過去には「WJKW(ダブルジェイケイダブル)」や、スポーツウエア界に新風を巻き起こした「anima(アニマ)」などを手がけてきた市川さんだからこそ、上質で着心地がよく、どんなシーンでも自分らしくいられる、大人の女性に嬉しいブランドとなったのではないでしょうか。
「『anima』のときもブランドをゼロからスタートし、ヨガ、ラン、デイリーウエアの3つにカテゴライズしました。そんな中、ウェアを作るだけでなく、それを活用する場を提供することや、みんなで楽しむコミュニティをつくることがブランドのPRにつながると思ったんです。もちろんそれは仕事面だけでなく、自分のなかでの広がりにもつながりました」。
『anima』を通してヨガの世界と関わったこと、大好きなサーフィン、それらが2015年からスタートした『beyge SHONAN BEACHYOGA WEEK』につながっていると言います。
市川さんが総合プロデューサーとして関わり、今年3年目となるこの『beyage SHONAN BEACHYOGA WEEK』は、地元の人だけでなく、都内から訪れる人も多いのだとか。何もない「モノ」や「場」をプロデュースし、特別な「モノ」や「場」へと変化させてしまう市川さんのパッションとセンス。それは洋服づくりだけでなく、形を変え、さまざまな場所で活かされています。そのひとつの事例がこのヨガイベントなのです。今年はメインイベントの葉山以外にも逗子マリーナ、逗子海岸映画祭、みなとみらいの「MARINE&WALK」などでも開催しました。
「何もないところから創り上げる課程がとても楽しいんです。もちろん自分ひとりではできないから、信頼する仲間に力を借りながら、一緒に創り上げる。そこに大きな喜びを感じます」。
「夫も私もサーファーなので、毎週のように海へ行きます。そんななかで、例えば、海へ行くならこんな格好とか、海辺のファッションには決ったイメージがあることがずっと気になっていたんです。なぜ、もっとオンとオフの楽しさを同じ温度感、テンションでつなげられるような洋服がないのか、と。私はハイブランドも好きですし、海で着るリラックスウエアも好き。ならばそこをつなげられる洋服が作りたい、それが『aise』で実現したかったことです」。
過去には「WJKW(ダブルジェイケイダブル)」や、スポーツウエア界に新風を巻き起こした「anima(アニマ)」などを手がけてきた市川さんだからこそ、上質で着心地がよく、どんなシーンでも自分らしくいられる、大人の女性に嬉しいブランドとなったのではないでしょうか。
「『anima』のときもブランドをゼロからスタートし、ヨガ、ラン、デイリーウエアの3つにカテゴライズしました。そんな中、ウェアを作るだけでなく、それを活用する場を提供することや、みんなで楽しむコミュニティをつくることがブランドのPRにつながると思ったんです。もちろんそれは仕事面だけでなく、自分のなかでの広がりにもつながりました」。
『anima』を通してヨガの世界と関わったこと、大好きなサーフィン、それらが2015年からスタートした『beyge SHONAN BEACHYOGA WEEK』につながっていると言います。
市川さんが総合プロデューサーとして関わり、今年3年目となるこの『beyage SHONAN BEACHYOGA WEEK』は、地元の人だけでなく、都内から訪れる人も多いのだとか。何もない「モノ」や「場」をプロデュースし、特別な「モノ」や「場」へと変化させてしまう市川さんのパッションとセンス。それは洋服づくりだけでなく、形を変え、さまざまな場所で活かされています。そのひとつの事例がこのヨガイベントなのです。今年はメインイベントの葉山以外にも逗子マリーナ、逗子海岸映画祭、みなとみらいの「MARINE&WALK」などでも開催しました。
「何もないところから創り上げる課程がとても楽しいんです。もちろん自分ひとりではできないから、信頼する仲間に力を借りながら、一緒に創り上げる。そこに大きな喜びを感じます」。
子どもが生まれて、はじめて自分が二番手になった
多忙な日々を過ごす市川さんですが、プライベートでは5歳になるお子さんを持つお母さんでもあります。お子さんが誕生するまでは、旦那さまと都内でアーバンライフを満喫されていたそうですが、出産し鎌倉へ移住。子育てをするなら自然豊かな土地で、と決意したのだとか。
「これまで自由に生きてきて、結婚しても自由に生きていましたが、子どもが生まれて、はじめて自分より大切な存在ができたんです。自分が二番手に降格して(笑)、人生が大きく変わりました。もちろんファッションに携わる仕事をずっとしてきて、“私の仕事はこれかな”と思うところは変わっていませんが、やはり子どもの存在はとても大きいですね」。
「家族が一番大切な単位」と断言する市川さん。休日は基本的に家族3人で行動することが多いそうです。
「波があれば、家族で海へ行きます。幸い、子どもも海が大好きなので、有り難いですね。平日は忙しくて、なかなかゆっくり子どもと過ごす時間は取れませんが、毎日必ず子どもの通学バックを開けて、ノートと連絡帳を確認しています。その日に子どもが何をしたのかとか、日記にどんなことが書かれているのかを見るだけでも、今のどんな状況で、どんなことを考えているのかがわかりますから。
今年の冬はオーブンを買いなおして、子どもと一緒にお菓子づくりができたらいいなと思っています」。
仕事もプライベートもバランスがすべて
ディレクターという仕事柄、重要な判断を迫られたり、一方でクリエイティビティが必要とされるなか、ぶれない軸を持つことがとても重要となってきます。加えて、母としての役割も増えた今、市川さんはどんなマインドで日々向き合っているのでしょうか。
「過去に、モデルのミランダ・カーが来日した際、インタビューをしたことがあって。そのなかで、彼女が『バランスが大事』ということを言っていたんです。ちょうどそのときに、自分のなかでバランスが欠けていたので、とても心に響きました。それ以来、心身ともにヘルシーで楽しくいるためには、バランスがもっとも大切なのだと思うようになりました。色々なことをやっていますから、限りある時間のなかで、仕事もしなければならないし、家庭も大切にしたい。すると当然、バランスが崩れてきます。そんなときは、”今、私はバランスとれるかな”と感じてみて、傾いていたら軌道修正する。そんな風にバランスを保っています」。
他にも、3年後、5年後と中期的に「ありたい自分、なりたい自分」をイメージすることも大切なことなのだとか。自分がこうありたい、こんな自分でありたいとイメージングすることで、それが実現しやすくなるのだそうです。
「私の人生って『これになろう』とか『〜したい』ではなく、どちらかというと引き寄せの法則的。タイミングでそうなってしまったということの方が多いんです。あとから考えると、自然な流れだったなと思えるようなことばかりで。仕事も人生もサーフィンのように、良い波がきたら乗る、そんな感じですね。とはいえ有り難いことに、人に恵まれているなとは心から思っています。周りにたくさんの素敵な人がいてくれるのが、私の財産のひとつであることは確かです」。
「過去に、モデルのミランダ・カーが来日した際、インタビューをしたことがあって。そのなかで、彼女が『バランスが大事』ということを言っていたんです。ちょうどそのときに、自分のなかでバランスが欠けていたので、とても心に響きました。それ以来、心身ともにヘルシーで楽しくいるためには、バランスがもっとも大切なのだと思うようになりました。色々なことをやっていますから、限りある時間のなかで、仕事もしなければならないし、家庭も大切にしたい。すると当然、バランスが崩れてきます。そんなときは、”今、私はバランスとれるかな”と感じてみて、傾いていたら軌道修正する。そんな風にバランスを保っています」。
他にも、3年後、5年後と中期的に「ありたい自分、なりたい自分」をイメージすることも大切なことなのだとか。自分がこうありたい、こんな自分でありたいとイメージングすることで、それが実現しやすくなるのだそうです。
「私の人生って『これになろう』とか『〜したい』ではなく、どちらかというと引き寄せの法則的。タイミングでそうなってしまったということの方が多いんです。あとから考えると、自然な流れだったなと思えるようなことばかりで。仕事も人生もサーフィンのように、良い波がきたら乗る、そんな感じですね。とはいえ有り難いことに、人に恵まれているなとは心から思っています。周りにたくさんの素敵な人がいてくれるのが、私の財産のひとつであることは確かです」。
家族や大切な人たちがハッピーでいてくれるのが一番!
「『aise』で大切なことは、洋服をたくさん作ることではなくて、コンセプトに掲げているような、服をゆっくり大事に作ることだと思っています。それと同時に、『aise』がひとつのコミュニティとなり、色んな人とのタッチポイントが増えて、良いコミュニティに育つこと。洋服だけではなくて、カルチャーの発信ができたら良いなと思います」。
さらには神奈川県のプロジェクトの一貫として、神奈川県の湾岸エリア開催している『湘南ビーチヨガ』についても、今後はこのビーチヨガという世界観を様々な場所でシェアしていきたいと考えているそう。
「最終的には、自分のやっていることが、色々なところで相互につながり、それが仕事になり、仕事=ライフワークのようになったら良いですね。こういう仕事をしているので、オンオフ関係なく、ずっと脳みそが働き続けているんです。それが当たり前になっていて、辛いとは思いませんが、自分のやっていることがもっと横につながり、仕事のようで仕事じゃない、そんな生活がしたいなと思っています。それで、最終的には家族や大切な人たちがハッピーに生きていけるのが一番良いですね」。
最近ワクワクしたことは?という質問に、「先日行ったポイントで最高の波のなかに3人しかサーファーがいなかったこと。その瞬間が最高でした。笑」と、心から楽しそうに答えてくださった市川さん。
豊かな感性と、多くの人を魅了する人柄は、日々の小さな喜びや感動が創り出すものなのだということを、改めて感じたインタビューでした。
photo:ripzinger
interview&text:asami tomioka
coordination:yukie mori
市川麻衣子
ファッションデザイナー、ディレクター
神奈川県横浜市生まれ 鎌倉市在住。「beyge」ビーチヨガ実行委員会プロデューサーサーフィンをライフワークとし目下の関心事は愛娘(5歳)と愛猫(アビシニアン)そしてオーガニックビューティー。Instagram@maimaiichikawa
ファッションデザイナー、ディレクター
神奈川県横浜市生まれ 鎌倉市在住。「beyge」ビーチヨガ実行委員会プロデューサーサーフィンをライフワークとし目下の関心事は愛娘(5歳)と愛猫(アビシニアン)そしてオーガニックビューティー。Instagram@maimaiichikawa