葉山にオープン！「CANA」で本格派ナポリピッツァを堪能

葉山・森戸海岸すぐ近くに、本格派のナポリピッツァと自家製ジェラートを楽しめるピッツェリア「CANA（カーナ）」がオープン。開店から1ヶ月ながらランチ時に連日賑わいを見せており、早くも葉山の新名所となりそうです。

ウッド調の外観に、グリーンのドアと銅板の表札で迎えるエントランスを抜けると、色あざやかなジェラートのショーケースの向こうに、ナチュラルで清潔感のある空間が広がります。客席12名とこじんまりとした店内ながら、奥行きを感じさせる中央のカウンターや、珪藻土と漆喰を混ぜて自分たちの手で塗られた壁など、できるだけ自然の素材を活用したというインテリアに海辺らしい開放感を感じます。





オーナーの西留健次郎さんは、都内のピッツェリアや、北鎌倉のタケル・クインディチで7年間ピッツアイオーロとして腕を磨いた実力派、独立とともに葉山に店を開いたそう。「CANA」の店名の由来はイタリアにあるワイナリー「La Biancara」の”ANGIOLINO MAULE”の今はもう廃盤になってしまった赤ワインから戴いたそうで、ワイナリーの許諾を得てエチケットのデザインをそのままロゴにしたとのこと。国を超えて自分たちのワインが愛されていたことを知ったワイナリーのオーナーはとても喜んで開店の際に直筆のメッセージを贈ってくれたという心温まるエピソードも。


イタリアのワイナリーから送られたお祝いのメッセージ

メニューは、トマトソースベースとモッツアレラベースのピザが約14種。日本では数種類のピッツァを頼んでみんなでシェアするのが主流ですが、実は本場ナポリではピザはシェアせず、ひとりで1枚食べきるのがナポリ流のマナーだそう。でも、これだけ種類があると色々食べ比べたくなりますよね。CANAでは女性やお子様でも食べきれるように、との優しい心遣いで小さいサイズも用意してあります。

薪釜で高温で焼かれたピッツァは、外側はカリッと中はもちもちで、額縁のコルニチョーネも粉の風味たっぷりで美味しい。生地は口当たり軽めでするすると入っていくので、いくらでも食べれるような気分に。地元の食材をできるだけ使用したいと、三浦の青木農園や鎌倉野菜などをたっぷり使用しているのもヘルシーで嬉しいです。ランチセットはピッツァにプラス500円で、新鮮サラダとドリンク、ドルチェが付くコストパフォーマンスの高さも魅力的です。


クアトロフォルマッジ・コン・イチジク 1,900yen モッツアレラ、リコッタ、ゴルゴンゾーラ、グラナパダーノの4種のチーズの上にとろりとした無花果と生ハムがのった、幸せの味の黄金律を打ち出すピッツァ

サイドメニューにはナポリの定番、青海苔の入ったゼッポリや魚介のフリットなど、ワインにぴったりなおつまみも。

ドルチェは、奥様のみゆきさんが担当する自家製のジェラートのほか、夏らしい爽やかな風味のミントのパンナコッタや、さっくりした味わいのカッサータも美味しい。


キウイ＆ミルクとルバーブ、アメリカンチェリーのジェラート（ダブル）400yen キュウイのフレッシュな酸味と青々しさは甘いものが苦手な人でも◎。ルバーブの独特な味わいとミルクが好相性！

ワインは、イタリアの発泡赤ワインのランブルスコや、自然派ワインを取り揃えており、ナチュール好きには嬉しいラインナップがグラスで楽しめます。夜の早い葉山では自然派ワインを味わえるお店が少なかったので、喜びが隠せない声が聞こえてきそう。


ある時出会った1枚のエチケットが国境を超え店名へと昇華された。モデルとなったワインの白ワイン「SASSAIA」のほか、自然派ワインがグラスで楽しめる。グラスワイン 500yen〜

葉山に住むお二人は交友関係も広く、確かなピッツァの味と、みゆきさんの朗らかな笑顔とホスピタリティーに、口コミを中心にすでにファンが定着しています。現在はランチタイムはみゆきさんと二人で、ディナータイムはオーナーひとりで切り盛りしているため、ランチの予約は11時からのみ。ディナーも予約した方が確実とのこと。ゆっくりとワインを飲みながら夏の夜を味わえる夢のような時間が過ごせそうです。


釜に向かう姿勢は真剣そのもの。背中には職人の貫禄が。


「ルッコラと生ハム」小1,200yen。マルゲリータに次いで人気のメニュー。たっぷりと削られたパルミジャーノチーズが生地の上で踊る。

さらにピッツァもジェラートもテイクアウトOK！夏休みも始まるこのシーズン、デッキで冷たいジェラートに目を輝かせる子供たちの姿が目に浮かびます。テイクアウトしたピッツァを持って、目の前の海辺でピクニックも最高ですね。ただしトンビにはご注意ください！

近所にこんなお店が欲しかった！とつい声を大にしてしまうような羨望のピッツェリアをぜひ訪れてみてください。

interview&text: eriko matsumoto