南葉山の高台に佇む、五感が喜ぶ海カフェ

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心地よい風が吹き抜ける開放感溢れるc:hord hayama antiques & book cafe。まるでどこかリゾートに遊びに来たみたい
この夏、葉山エリアにまたひとつ素敵なカフェがオープンしました。秋谷の長者ヶ崎を見下ろす高台にある海と緑に囲まれた「c:hord hayama antiques & book cafe」は、そのネーミングのとおり、アンティークと本に囲まれた空間で、滋味豊かな地産の食材にこだわった大地の恵みをいただけるお店。と聞けば、女子心がくすぐられない訳にはいきませんね。

アンティークに囲まれた、海の見える洋館

葉山の御用邸を過ぎた長者ヶ崎のちょっと先、山側へと住宅地の坂を上がっていくと、こんなところにお店が!?という場所に、何やら素敵な入り口を見つけます。エントランスに立てられた手描きの看板がなければ、一見とびきりお洒落な個人宅ともとれるその佇まいは、どこかアジアのリゾートを訪れているような雰囲気。

実はここは、もともとc:hord hayamaというアンティークのショールームとレンタル撮影スタジオを兼ねたスペース。せっかくの素晴らしいロケーションを活用しない手はないと期間限定でオープンしたのが「c:hord hayama antiques & book cafe」なのです。
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シックな雰囲気でまとめられたエントランスの空間。この先にどんな景色が広がるのが期待が高まります
ワクワクした気持ちに誘われ、風になびくカーテンの向うを覗いてみると、青山骨董通り辺りに佇むお洒落なバーかブティックのようなエントランスが迎えてくれます。そして、さらに好奇心に惹かれるよう右手の階段を登ると、目の前に現れるのは、心地のよい風が駆け抜けるまるで秘密の隠れ家の大広間のような空間。天井が高く、自然光がいっぱいに差し込んだ開放感溢れるこのスペースに配されるのは、アンティークの家具や雑貨、様々なリプロダクション製品。大きな大きなダイニングテーブル、窓辺に置かれた小さな飾り棚、存在感溢れるサイドボード……etc.。ひとつひとつ異なる表情の椅子やソファが不思議と居心地のよいトーンでまとめられています。
本棚には洋書をはじめ、写真集や美術書、自然、料理、小説など様々なテーマを持った書籍が並び、自由に手に取ることができるようになっています。ずっしりとしたソファが置かれた奥の一画は、まるで旧軽井沢あたりの別荘の書斎を思わせるようなコーナーで、その本の充実度に店名にあるbook caféを思い出し、なるほどと頷くかもしれません。ちなみにここに並べられている本は購入もできるので、思わぬ本との出会いがあるかもしれません。
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アンティークのサイドボードの上にさり気なく置かれた洋書
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持つとしっくりと掌に馴染むシンプルな器は、どんなお料理にも合って色々と使い勝手がよさそう!
ショーケースの中に並ぶシンプルで美しい器類を眺めるのも楽しく、ローテーブルの上を飾るカラフルなドリンクやアンティーク雑貨にも目が奪われます。デザインの異なるランプやシャンデリアが空間にスパイスを効かせ、アンティーク雑貨に合わせて随所にあしらわれたグリーンがナチュラルな表情を添えています。特筆すべきは、大きくとられた窓枠から覗く秋谷の景色。空の青と海の青とが、室内に爽やかな色彩を呼び込みます。

そんな素敵な空間の中で、一番の特等席はなんといっても秋谷の海を一望するテラス席。初めてここを訪れた人はみな一様にテラス席の素晴らしさに歓声をあげるはず。太陽の光を浴びて煌めく青い海を眺めながら、まるで海辺のリゾートにいるような贅沢な時間を過ごすことができるとは、想像以上のリラックス空間です。
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真正面に広がる海を見下ろす絶好のロケーションのテラス席。あまりの居心地のよさに一日中いたくなるかも!?

素材の美味を最大限に味わう、大地の恵みの幸せご飯

海辺の別荘のようなこのカフェでいただくことができるのは、おもてなしの気持ちいっぱいでつくられたオーガニックフードや酵素を使ったこだわりのオリジナルドリンク。できるだけ地産の食材をというコンセプトで丁寧に作られた料理には、季節毎の新鮮な大地の恵みをはじめ、海の幸やシェフによって厳選された食材がふんだんに使われています。スタッフが関わるパーマカルチャー農園の野菜や果物、卵の美味しさをぜひ味わって欲しいと、食材の魅力を堪能できるメニューが充実しています。

中でも人気は本日のデリの盛り合わせのデリプレートと、ガーデン・エッグ・パルフェ。まるでスイーツのような色鮮やかさのパルフェは、夏ビーツとマッシュポテトのレイヤードに玉葱のコンフィと拘り平飼いの鶏の卵が添えられたもの。カンボジア産の胡椒と、ギリシャの樹齢4000年の木から採ったというオリーブオイルとが味のスパイス。この美しいレイヤードを崩してしまうのは忍びないのだけれど、スプーンで全部混ぜてからいただくのが美味しい食べ方なのだとか。一口いただけば、口の中いっぱいにクリーミーな優しい味が広がります。野菜の実力を最大限に引き出した料理を作るシェフの実力に感動です!
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まるでスイーツみたいなガーデン・エッグ・パルフェと本日のデリの盛り合わせ。どちらも野菜たっぷり&素材の味を存分に楽しめるのが嬉しい!
さらにこの日のデリは、夏野菜のグリル バルサミコマリネ、ラタトゥイユ、人参とオリーブのマリネ、ペンネ入りスパニッシュオムレツ、神山鶏のアラビアータソースの5種盛り。それぞれ、実に野菜の味がしっかりと、夏野菜の美味しさをぞんぶんに楽しめる、目にも美しい品々がプレートの上に並びます。

目で見て楽しく、味わって幸せな大地の恵みごはんに加え、メニューにはグルテンフリーの玄米ワッフルや自家製アイスクリームなども。天然酵母や発芽小麦のパンも大人気!もちろんビールやワインなどアルコールメニューもあるので、飲み物だけの利用でもOKです。

日帰りリゾート気分で楽しめる、至福のリラックスタイム

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そんな「c:hord hayama antiques & book cafe」での過ごし方はお好み次第。美味しいプレートを挟んで友人とおしゃべりを楽しむのもいいし、ひとり海を眺めながら静かなティータイムを過ごすのも素敵。豊富な本のラインナップには漫画「ブラックジャック」シリーズもあり、手に取ったら最後、思わず何時間でも長居してしまいそうです。

カフェというと、オーダーした飲み物が終わってしまったら席を立たないといけないような気持ちにもなりますが、ここではそんなことは気にせずに思い思いに時間を過ごして欲しいそう。自分のお気に入りの一席を探して、あちこちテーブルやソファを移動しながら居心地を楽しんでみるお客さんもいらっしゃるとか。下階にはアンティーク家具や雑貨がずらりと並ぶスペースがあり、見晴らしのよいガーデンスペースもあるので、海辺の別荘に遊びに来た気分で自由に探索してみるのも楽しい時間。どこをどう切り取っても絵になるフォトジェニックなセンスには、インテリアのお手本としても見習いたいところがいっぱいです。
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ショールームには、見ているだけで素敵な気分になれるアンティークの家具や雑貨類が所狭しと並びます
心地よい風が吹き抜ける「c:hord hayama antiques & book cafe」で過ごす思い思いのリラクゼーションタイム。わざわざ遠くまで行かなくても、こんなに近くでリゾートタイムが満喫できるとは! 本当はちょっと秘密にしておきたいけれど、仲良しのお友達を誘って訪ねたくなる新たな葉山の海カフェです。今のところ、秋までの期間限定営業の予定とのことのなので、気になる人はぜひ早めの訪問を!


(取材・写真 小林繭)
c:hord hayama antiques & book cafe
横須賀市秋谷5611
tel. 046-854-7270
営業時間 11:00〜19:00(金曜はL.O. 20:30) 定休日 水曜・木曜
※ 撮影レンタルが入っている時間帯はカフェ営業がお休みになることがあります。
※現在のところカフェの営業は10月末までの予定でその後は未定。

http://www.chord.co.jp/blog/book_cafe/

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