鎌倉くらすらいふ 第21回 小野由紀さんのClass Lifeな暮らし
2014.02.14
定住の地に選んだ鎌倉。 ほどよい隙間という贅沢を楽しんでいます
2年毎に東京、神戸、ミラノなどに移り住んだ経験のある小野さん。サーフィンを始められたご主人が「湘南に住みたい」とおっしゃったことから見つけた鎌倉駅から北へ20分程歩いた場所には、長閑さとゆとりがありました。木肌の見える外観に包まれた邸宅は、屋内に木のぬくもりに満ちています。
木にこだわり、100年もつ家を
「主人が建築がとても好きで、見つけてきたのがすわ製作所。設計士さんと打ち合わせを始めて家が建つまで、2年はかけたでしょうか。木の家、自然に根ざしていて、100年は住み続けられるような家を建てようというのがコンセプトでした」
三角形の土地をどう使うか。中庭を作って吹き抜けにするなど、いくつかの案が出されましたが、結論としては土地に合わせた扇形の建物にすることに。
「構造としては、壁面が柱になっているんです。柱であり、壁でもある」
よく見ると、その壁は寄木細工のようになっています。
「茅ヶ崎の工務店が見つけてくださった大工さんで、とてもいいお仕事をしてくださいました」
外壁も、木の裏面を使ってオスモという塗料をかける、ヨーロッパ風の特殊な仕上げに。3年経っているとは思えない美しさです。
三角形の土地をどう使うか。中庭を作って吹き抜けにするなど、いくつかの案が出されましたが、結論としては土地に合わせた扇形の建物にすることに。
「構造としては、壁面が柱になっているんです。柱であり、壁でもある」
よく見ると、その壁は寄木細工のようになっています。
「茅ヶ崎の工務店が見つけてくださった大工さんで、とてもいいお仕事をしてくださいました」
外壁も、木の裏面を使ってオスモという塗料をかける、ヨーロッパ風の特殊な仕上げに。3年経っているとは思えない美しさです。
五角形の堀のあるリビング
リビングスペースの半分は、五角形に掘られていて、一部分が収納になっています。
「この穴ぼこを作るかどうかはずいぶん話し合いました。でも大勢で座れて収納もできるし、と。子どもたちは中に座り込んで大喜びです。ホームパーティーをすると、奥さんチームはキッチンに、主人チームはダイニングに、そして子どもたちがここへ陣取ってコミュニケーションをとっています」
ダイニングに置いてある素敵な楽器もみな木目調。今にもあたたかな音が聴こえてきそうです。
「この穴ぼこを作るかどうかはずいぶん話し合いました。でも大勢で座れて収納もできるし、と。子どもたちは中に座り込んで大喜びです。ホームパーティーをすると、奥さんチームはキッチンに、主人チームはダイニングに、そして子どもたちがここへ陣取ってコミュニケーションをとっています」
ダイニングに置いてある素敵な楽器もみな木目調。今にもあたたかな音が聴こえてきそうです。
外国で暮らすより、鎌倉での暮らしが贅沢
ご主人の留学のために2年間ミラノで暮らしたこともある小野家。
「それもとても楽しい生活でした。でも、一番の贅沢ではないな、とここに住むようになって感じます。ここでは自分のペースを大事にできますから。東京に住んだり神戸に住んだりした時も感じていたのは、忙しいと、隙間を埋めて生きていっているような感じがするんですね。でも今はほどほどの隙間を作りながら、自分のペースで生きられる。それは何より贅沢なことだなあと思えるんです」
「それもとても楽しい生活でした。でも、一番の贅沢ではないな、とここに住むようになって感じます。ここでは自分のペースを大事にできますから。東京に住んだり神戸に住んだりした時も感じていたのは、忙しいと、隙間を埋めて生きていっているような感じがするんですね。でも今はほどほどの隙間を作りながら、自分のペースで生きられる。それは何より贅沢なことだなあと思えるんです」
鎌倉での暮らしは波長が合うのだと、由紀さんは言います。
「日常の何気ないことを大切にできる喜び、折にふれて人との繋がりの深さを感じられる幸せ。こうして心地よくいられるのは、温かい人たちと、隙間を埋めながら東京で仕事に励んでくれる夫のおかげなのですが。」
思い通りに建てた家に定住する喜び。その穏やかな心持ちから、人を癒せるようヒーラーとして勉強中の由紀さん。鎌倉での暮らし、人とのふれあいはこれからもますます豊かになっていきそうです。
「日常の何気ないことを大切にできる喜び、折にふれて人との繋がりの深さを感じられる幸せ。こうして心地よくいられるのは、温かい人たちと、隙間を埋めながら東京で仕事に励んでくれる夫のおかげなのですが。」
思い通りに建てた家に定住する喜び。その穏やかな心持ちから、人を癒せるようヒーラーとして勉強中の由紀さん。鎌倉での暮らし、人とのふれあいはこれからもますます豊かになっていきそうです。
(撮影・斉藤有美、取材・文 森 綾)