湘南くらすらいふ第31回 岡崎裕子さんのClass Life な暮らし(1/2)

暮らしと作品がひとつになる。人の集まるひだまりの家。

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結婚後、工房と住居を構えて8年。さらに子どもができて増築が完成したばかりの、陶芸家岡崎裕子さん宅。自ら焼いた白いタイルを配した家は、作品さながらにあったかいのです。
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左:代表的作品である、羽黒とんぼがここにも。 右:ロフトには本棚が。
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子ども部屋は夢のある配色で。
芦名に住居と窯のある生活を始めて8年という岡崎裕子さん。その間、2人のお子さんを出産し、育てつつ、陶芸家としてのキャリアも着々と積んできました。

「最初の子どもが生まれて増築を決めました。もう1人欲しかったし、子ども部屋が必要だと思ったので。消費税率が上がる前になんとかしようと焦ったのですが(笑)、それは間に合いませんでした」

増築した今の家は2014年9月に完成しました。

「木造なので増築はしやすかったですね。でも、基礎の強度を増すために工事をしてもらいました」
私の書斎と物置、子ども部屋をアトリエの上に作りました。念願のウッドデッキを作ったので子供の遊び場も増えました。

もともとあった工房も広々としていて、居住スペースとの違和感があまりありません。
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日の差し込む工房は生活とつながっている感じで作品づくりをできる雰囲気。

ひとつだけのこだわり

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左:窓のある明るいキッチン。壁面にはやはり、彼女の焼いたタイルが。 右:波をモチーフにした手焼きのタイルが配されている。
岡崎さんは家を建てるとき、ひとつだけ、これだけはというこだわりをもっていました。

「自分で焼いたタイルを使いたかったんです。新築の無機質な感じが嫌で、手作り感のある空間が欲しかったんです」

岡崎さんの焼く白い器は、ほっこりとあたたかみのある白。キッチンの壁や洗面所の鉢などに、目にも心地よい温度感を添えています。

「手作りで焼いていますから大きさに誤差があるんです。だから、タイル屋さんは決まった場所に合わせるのに大変だったと思いますよ。実は増築前は玄関のたたきにも私のタイルを使っていたのですが、それは汚れが目立つということで、今回は変更しました」

さりげなく家の一部が作品になっている。アーティストにとって、それはなんと素敵なことでしょう。

家族が増え、作品の幅も広がりました

家族の増えた彼女の作品も幅を広げつつあるようです。

「ちっちゃな手におさまる湯のみや、返しがあってスプーンにご飯が載りやすい小丼。子連れのパーティーにふさわしい大きな器などが増えましたね」

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2013年春には銀座三越で子育てをしながら作陶している作家の男女に声をかけ「親から子へのうつわ展」を企画、開催した。「子育てするようになって、子供にとって使いやすい陶器がない、と知りました。割れるものだからもったいないと思う人もいるでしょうけど、割れる事を知るのも大切かなと」。星柄の子供用の食器はフランスの子ども服ブランド、BONTONにて販売されている

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美しい青

リビングの中心には大きなソファ

7.jpg増築したときにインテリアは、プロのアドバイザーにも入ってもらいました。

「一番すごいなあと思ったのは『ソファは大きい方が部屋が広く見えますよ』という提案でした。そして窓側でなく手前にL字を持ってくると広く見えると言われ、実際にやってみたら本当でした!」

大きくてフラットなソファは、小さな子どもたちのためにもとても便利。家族がいくつも集まるホームパーティーでも、いっぺんにたくさんの人の心をくつろがせてくれます。

Life Style

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