「家とは人が集まるものであってほしい。好きな人、友達がいれば人生は楽しい」
斜面を利用した豪奢な邸宅
稲村ガ崎の駅から少し山側へ歩くと、急な坂道が現れます。大きな栗の木が青い実をつけるヨハンナさんのお宅は、斜面を利用した2階建てになっています。
壁面に積み重ねられた美しい石が印象的で、自然ななかにもしっかりとした邸宅の風情があります。
壁面に積み重ねられた美しい石が印象的で、自然ななかにもしっかりとした邸宅の風情があります。
立地条件は「一番近い本屋さんでVOGUEが売っていること」。
ヨハンナさんは鎌倉育ちのドイツ人のお父様をもつ美しい女性。ご主人のアレックス、9歳と4歳の2人のお子さんとともに、現在はアメリカ・ロサンゼルスに在住。この稲村ガ崎の邸宅には弟さんが暮らしていますが、夏休みの半分は帰ってきます。
「家族といる時間は鎌倉で過ごすのがぴったりな気がします。実は8年前、パリの郊外に大きな家を建てたのですが、とてもつまらない思いをしたの。それは鎌倉やロスのように、集まって来てくれる好きな人たち、友達がいなかったから。家は人が集まってこそだと思うようになりました。みんなで美味しいものを食べる。それが生きていて一番のいい思い出になるのです。それからの私は自然もあり、人も集まれるくらいの都会でもある場所に住みたいと思うようになりました。『家を建てるなら、一番近い本屋さんでVOGUEが買える場所にしましょうね』と言っています(笑)。鎌倉は自然とほどよく人のいる感じが一番両立している気がします。子どもたちも休みになると、鎌倉に帰りたいと言うんです」。
「家族といる時間は鎌倉で過ごすのがぴったりな気がします。実は8年前、パリの郊外に大きな家を建てたのですが、とてもつまらない思いをしたの。それは鎌倉やロスのように、集まって来てくれる好きな人たち、友達がいなかったから。家は人が集まってこそだと思うようになりました。みんなで美味しいものを食べる。それが生きていて一番のいい思い出になるのです。それからの私は自然もあり、人も集まれるくらいの都会でもある場所に住みたいと思うようになりました。『家を建てるなら、一番近い本屋さんでVOGUEが買える場所にしましょうね』と言っています(笑)。鎌倉は自然とほどよく人のいる感じが一番両立している気がします。子どもたちも休みになると、鎌倉に帰りたいと言うんです」。
食べ物のあるところに人は集まるから
ヨハンナさんの家で一番素敵なのは、外の壁面と同じ美しい石が配された、広々したキッチン。
「この石は、最初にここを建てた父がサンフランシスコで探してきたんです。その後、私たちが改装しました」
アイランド式の調理台はテーブルでもあり、子どもたちとの語らいの場所でもあります。
「パーティをすると、いつの間にかみんな台所へやってくる。食べ物のあるところに人は集まるし、料理をしながら私も話を楽しめる。だからキッチンは隠れる場所じゃなく、オープンであってほしいんです。ふだんの生活でも、子どもたちとここでクッキーをつくったり、その日あったことを話したり。余裕があれば手伝ってもらったり。子どもたちもそうやっていろんなことを学ぶんじゃないかな」。
「この石は、最初にここを建てた父がサンフランシスコで探してきたんです。その後、私たちが改装しました」
アイランド式の調理台はテーブルでもあり、子どもたちとの語らいの場所でもあります。
「パーティをすると、いつの間にかみんな台所へやってくる。食べ物のあるところに人は集まるし、料理をしながら私も話を楽しめる。だからキッチンは隠れる場所じゃなく、オープンであってほしいんです。ふだんの生活でも、子どもたちとここでクッキーをつくったり、その日あったことを話したり。余裕があれば手伝ってもらったり。子どもたちもそうやっていろんなことを学ぶんじゃないかな」。
和と洋を自然に取り入れて
リビングもアンティークの家具としっかりマッチ。床の木材、扉の格子のデザインなど、さりげなく和の雰囲気も漂います。
和と洋の自然な組み合わせはご主人のアレックスの趣味でもあるのだとか。
和と洋の自然な組み合わせはご主人のアレックスの趣味でもあるのだとか。
荘厳なカップボードが歴史を物語って
お父様が遺された家具が、このイギリス製のカップボード。
「18世紀、硝子が初めてつくられた頃のものなんです。私の好みではないのですが何かひとつは遺そうと」
ハンティングが盛んに行われていた時代のものらしく、扉の上の鳥の彫刻など、不思議なリアリティがあります。
「18世紀、硝子が初めてつくられた頃のものなんです。私の好みではないのですが何かひとつは遺そうと」
ハンティングが盛んに行われていた時代のものらしく、扉の上の鳥の彫刻など、不思議なリアリティがあります。