湘南くらすらいふ 第22回 角田知子さんのClass Life な暮らし(1/2)

鎌倉・二階堂と都心を往き来。たどり着いたのは動と静、新旧のバランス

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2.jpg高知県に生まれ、お父様の仕事などで引っ越しをたくさん経験したという 角田知子さんは、一見、運動には無縁な感じのするおっとりとした美人。でも今はジャイロキネシス&ジャイロトニックのトレーナーとして活躍しています。

鎌倉二階堂にある上品な邸宅の玄関に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、ジャイロトニックに使うトレーニング・マシーン。そして奥へと進むと、小さなコンサートができそうなほどのフロアに、木目のグランドピアノが。

「もともとはピアノを志していたのですが、ピアノを教える人にはなりたくなかったんです。それで、ファッションや音楽、本に関わる仕事がしたいと思い、音大卒業後はアパレル・メーカーに就職しました」
3.jpg表参道にあるセレクトショップで4年間を勤務したが、立ち仕事や不規則な生活で体調を崩した時、ジャイロトニックに出会った。

「そのとき、人生で初めて運動しなくちゃと思ったんです。それで、マドンナがやっているというジャイロトニックのパーソナルレッスンに通うことにしました」

 ジャイロトニックとは、流動的で曲線的な動きをするダンサーのために始まったヨガで、マシーンを用いるもの。マシーンを用いないトレーニングをジャイロキネシスと言うそうだ。一般的なヨガが動きを止めてステイするのに対し、ジャイロは「円」、「らせん」を意味し、円を思わせる流れるような、美しいムーブメントが特徴です。身体を動かし続けることで、インナーマッスルを鍛えます。

 今、角田さんは、鎌倉の自宅と東京の帝国ホテルプラザ内の歯科クリニークデュボワでジャイロトニックを指導するトレーナーとして活躍しています。

「帝国ホテルではプライベートな空間で静かに集中して指導ができます。とても都会的ですね。そして、ここ鎌倉では、庭のけやきの木を見ながら、鳥の声を聴きながら、自然を感じて教えられる。私にはこの両方が大事。両方いいなと思うんです」
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自らのルーツ

 最近、角田さんはもうひとつ、新たな興味をかきたてられるものを見つけました。それは自らのルーツ。ひいおじいさまが、版画家・中尾義隆さんだったのです。

「何気なくうちにたくさん版画があったのですが、今回、美術館で回顧展が行われたことで、母と一緒にもっとみんなに見てもらいたいといろいろ調べ始めたんです。そうしたら、一つずつの版画にすごくハッピーなことや哀しいことが詰まっていたんだなと知り、胸がいっぱいになりました。彼の人生を知ることは、自分のルーツを知ることでもある。私も好きなことを追求したいタイプなんですが、それも血なのかなと思ったり」
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 彼女のひいおじいさまの考案したセメント版画は、乾ききらないセメントを彫るという、思い切りと緊張感を要するもの。モダンな色合いも卓越した感性の持ち主だったことを伺わせます。

「当時、親族からは『絵しか描いていない人』と見られていたようですが、好きなことしかがんばれない性格も私は似ているかも(笑)。今がんばっているジャイロも芸術的なエクササイズなので、そこはつながっているのかもしれません」

Life Style

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