ハーダンガーとの出会い
この素敵なおうちを彩るものに、マリコさんが10数年前から手がけている、美しい刺繍の数々があります。
「これはハーダンガーというノルウェーから伝わる刺繍なんです。イェンセンの家で、おばあさまがお皿とお皿の間に、ハーダンガー刺繍を施した布をはさんでいて、私も始めたいと思いました。食器を大切に扱う。見えないところにもこんな繊細な気遣いをする。その気持ちにも惹かれたんでしょうね」
この手芸を極めようとマリコさんは2年程前に、デンマークで手仕事を学べる学校「スカルスホイスコーレ」で学びました。
「宿泊しながら編み物や刺繍を教えてもらうのですが、三食そこで手作りのご飯が出てきて、それがまたとても美味しいんです。今、私も鎌倉で教室を始めているんですが、いつかそんな泊まり込みの学校ができたらいいなと思っています」
留学体験が詰まった本「イェンセン家の北欧スタイルの暮らしと手作り」(実業之日本社)が、10月9日に発売されます。
「買うのは簡単だけど、時間をかけて作ったものを使う幸せはかけがえがないですね」
マリコさんの気持ちと暮らしぶりはその作品たちにしっかりと表れています。
鎌倉での学校という夢も、そう遠くなく叶いそうな気がしました。
(撮影・斉藤有美、インタビュー・森 綾)
刺繍教室
「イェンセン家の北欧スタイルの暮らしと手作り」10月9日発売
留学体験が詰まった本「イェンセン家の北欧スタイルの暮らしと手作り」(実業之日本社)