くらすらいふ第35回 芝川佳代子さん、慶子さんのClass Life な暮らし(2/2)

部屋全体の色、風合いを揃えるためのこまやかな工夫

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部屋全体の色のトーンは、なんとも心地よいグレー、ベージュといった中間色。それも地味過ぎず、洒落た絶妙のトーンに包まれています。

「壁は下地材の上にクリアな塗装をしただけのグレー。照明も真鍮製で手作りのものなんですが、色が合うんです。空間のトーンはいろいろ話し合いました。床もつるつるの白木も嫌だったので、白っぽくなりすぎない明るい色の木を選びました。それに合わせて家具の色も舟大工さんや、工務店の方に表面を削ってもらって合わせたんです。風合いを大事にしたくて」。

遊びの空間があることで、居心地をキープできる

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建築家のアイデアはやっぱり偉大。お母様の佳代子さんは、住んでから気づいたことがいろいろあったとおっしゃいます。

「たとえばリビングの窓際にある小上がりのようなスペース。一見、無駄かなと思ったのですが、植物を置けたり、来客が腰掛けたりと、とても便利なんです。すべてを収納にしてしまうと、圧迫感が出てしまうというのは、住んでみてわかりました」。

なるほど、広々とした空間にさらに余裕を与えてくれているよう。

「玄関を入ってから一つ扉を挟んでリビングになっているというのも、必要なんだなと思いました。無駄に思える空間ほど、居心地のために大切なんですね」。

みんなでいても自由でいられる、広いリビング

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数年前の結婚当初都内に住んでいた慶子さんとご主人。出産を機に逗子近郊で家を探していましたが、なかなかいいところが見つからず、それなら、と、お母様と同居することに。それがきっかけの大改装でしたが、みんなの意見が一致したのは、広いリビングにすること。

慶子さんは言います。

「二つの部屋をひとつにして思いきり広く。部屋を細かくしてお互いの生活を分けることも考えましたが、逆に閉塞感があるでしょう。みんながどこにいて何をしていても気にならないくらいリビングが広くて、気配はちゃんと感じるっていうのは、本当に良かったと思います」。

懐かしい和室は、寝室に

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もともとは和室がメインだったというこのマンション。懐かしいそのテイストは、慶子さんたちの寝室に残しています。本来の物件の良さをそのままに、住む人の顔と生活スタイルという新しさを取り入れる。湘南らしい、斬新であたたかいリノベーションの成功例がここにあります。
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(撮影・斉藤有美、取材、文・森 綾 コーディネート・森 幸映)

Life Style

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