湘南くらすらいふ第47回 浅見理絵子さんのClass Lifeな暮らし
2018.05.07
新緑が美しい逗子の住宅街にアンティークな雰囲気の一軒家があります。築40年の遠い親戚の叔母様からのお家を受け継ぎ、趣はそのままにモダンなセンスと程よくミックスされた空間に浅見理絵子さんはご家族と暮らしています。
逗子での暮らし
茅ヶ崎で育った理絵子さんは、辻堂での暮らしを経て3年前からご家族と逗子に移り住みました。
同じ湘南でも茅ヶ崎と逗子は似て非なる場所。一番の違いは?とお聞きすると、茅ヶ崎の中心は何と言っても”海”。遊びに行くのも、学祭の打ち上げも、デートも海なのだそうです。
一方、逗子には豊かな山があります。年間を通じて緑の美しさを堪能することができます。また、茅ヶ崎や辻堂よりさらに時間の流れ方がゆったりしていると感じるそうです。逗子には商業施設などがないので、ちょっと不便な事もありますが、それも魅力のひとつ。旦那様は逗子の出身。現在はここから都内まで通勤しています。職場の近くに住む選択肢もありましたが、やっぱり逗子が一番落ち着くそうです。
築40年の趣を生かしたリノベーション
現在のご自宅は、遠い親戚の叔母様が長年に渡り家族と住まわれていて海外に移住することが決まったので、思い切って譲り受けられないかと相談してみました。歴史を刻んできた梁や窓枠などはそのままに、理絵子さんのセンスで新しい息吹を入れ、築40年の趣を生かした素敵な空間になりました。
このお家には珍しい中2階があります。このお部屋は下のバスルームにも通じるように改装してあり、子供たちがお風呂に入ったら直接ベットルームに上がっていけるという便利さ。なんだかワクワクするこの中2階の空間を子供たちは面白がり、よく隠れん坊などをしているそう。
その他の空間は元々の家の間取りも活かしつつ、水周りや床を中心に改装しました。キッチンは別の部屋になっていましたが、リビングを見間渡せる場所に移動。システムキッチンの表面の素材もこだわりオーダーで木を使いました。
また、リビングの奥の日本間をモルタルの床に変え、スケトルトンにして子供たちの遊び場へと改装しました。ここでは、息子さんがよくバスケのドリブルの練習しているそうです。実はここは理絵子さんのお気に入りの場所。部屋の中心に置かれているリクライニングチェアーに座り、時々リビングや窓辺のグルーンを眺めるのがお気に入りのひと時だそう。
個性豊かなグリーンたち
理絵子さんのご自宅のグリーンはほとんど予約制で工房を訪れることができる田浦のグレナトレドというグリーン専門のお店で購入しているそう。それぞれに存在感のあるグリーンたちは部屋のあちらこちらに置かれ良いアクセントになっています。特に窓辺のグリーンたちはアンティークな窓とマッチして独特な雰囲気を演出しています。
1ヶ月に一度、このグリーンたちをデッキに出し、お水をたっぷりあげ、日光浴をさせます。その時間もまた理絵子さんのお気に入りのひと時だそう。
太陽が降り注ぐ広々としたデッキは時に子供たちの遊び場にもなります。お子さんがお友達をたくさん引き連れて帰宅すると、デッキに飲み物とお菓子を出します。
古い物たちへの愛着
元々この家に住まわれていた叔母様家族は度々海外に行かれていました。年季の入った重厚な美術専門書や、廊下やリビングのアクセントになっている照明、引き出しなどはそのまま譲り受け使っています。
理絵子さん自身も元々古いものが好き。リビングで使われている棚はアンティークの物。ダイニングにはイームスの椅子を置きました。
新しい物でも、真鍮や木など年月を経て変化していく素材をうまく取り入れています。
古さとモダンな感覚がマッチし、家全体が作品とも言えるような快適な空間が出来上がりました。
楽しいことを分かち合う
現在、理絵子さんはベビーマッサージの活動に取り組んでいます。資格をとるきっかけとなったのは、今から10年前上のお子さんが4ヶ月の頃にベビーマッサージの教室に通いその素晴らしさを体感したことです。もっと深く知りたいと思いその後、勉強をし始めました。
お子さんが小さい頃、自宅にこもって子育てをする日々を送る中で、人と接する事、外出することが大好きな理絵子さんは、「誰かとおしゃべりしたい」「お出かけしたい」「カフェに行きたい!」という気持ちでいっぱいになったそうです。しかし、いつ泣き出すか分からないベビーを連れての外出はなかなかハードルが高いもの。そんな思いを抱えているママ達は案外多いのではないか?と考え、ママも赤ちゃんも気兼ねなく楽しめ、そして気持ちよくなれる時間と場所を作ろうと動き出しました。現在は、海が一望できる料理家の友人宅でランチ付きのベビーマッサージのお教室を定期的に開催しています。
他のママ達とも楽しいことを分かち合う理絵子さん。そんな理絵子さんの朗らかさが満ち溢れたお家でした。
photo : atsushi sanada
interview & text : yukie mori
rieko baby massage & baby yoga